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*
力は私のことを「素直で真っ直ぐなところが好き」と言ってくれる。
でも、それは力がいるからであって。
力に対して素直になりすぎて、それが逆に地雷になっていないかと思うこともある。
今また、何か嫌な気分にさせてしまったのかと不安になって、手で顔を覆っている彼に手を伸ばした。
── パシッ
「え、」
今、手...払われた...？
「ッあ！ごめん、手っ...！反射で、ごめん、」
「う、うん、大丈夫...あの、力？」
もう一度手を伸ばすと、ストップ、と彼の手で制される。
先程まであった幸せな気持ちはあっという間にしぼんでいき、今は胸がズキズキと痛むばかり。
「今ちょっと、触られるとやばいっていうか...？！！は、ちょっ、なんで泣いて...？！」
「へ...？あ、」
言われて頬に触れると、確かに濡れていた。
認識した途端、ボロボロと溢れ出てくる涙。
「ぅ...ごめ、っ...」
「うわ、ごめんまじで、ちょ、泣かないで...A悪くないから！俺の問題だから！」
「だって...手...ぅ、ごめん...」
久々に一緒にいられて、近くにいられて、嬉しかったのに。
触れようとした手を払われて、さらに距離を取られるなんて、喧嘩した時でもそんなこと1回もなかったのに。
いや、あったかもしれないけど、ずっと離れていたような感覚の今とでは重みが違うというか。
自分でもびっくりするくらいに、力の行動が心に突き刺さっていて。
「本当ごめん...ほら、落ち着いて。
Aに触られるのが嫌だったとかじゃないから」
「っ...じゃあ、なんでよ」
ぽんぽんと大きな手で頭を撫でて、頬に伝った雫を優しく拭ってくれる力。
さっきまで全然気にならなかったのに、机一個分の距離がどうにももどかしい。
「なんで、って...い、言いたくない」
「...言いたく、ない？」
「いや、言うのが嫌なんじゃなくて、言って引かれるのが嫌っていうか！」
「...？ちょっと、よくわかんないや」
「はァ...う〜ん...、A、こっち、来て」
「うん...」
席を立って力の前に立つと、優しく身体を引かれ
ぎゅっ、と抱きしめられる。
「力...？」
「音、きいて」
「音...、わっ」
力の胸に耳を当てると、数十分前とは比べものにならないくらいに暴れている力の音が聞こえた。
「Aにカッコイイとか言われただけで、こんなんなっちゃうの、俺は」
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作者(プロフ) - 花さん» ありがとうございます。忘れ雪シリーズ中心で書いていこうと思うので、更新遅くはなってしまいますが書かせていただきます！待っててくださると嬉しいです。 (2021年5月22日 13時) (
レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
花 - リクエストよろしいでしょうか?→影山君で股ドンお願いします! (2021年5月22日 11時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 花さん» コメントありがとうございます。嬉しいです(;_;)励みになります！ (2021年5月4日 10時) (レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
花 - とっても好みでした!体調を崩さないように気をつけてくださいね! (2021年5月3日 18時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - クマさん» お気遣いいただきありがとうございます...(;_;) のろのろになりますが、見守ってくださると嬉しいです。コメントありがとうございました(;_;) (2021年4月18日 15時) (レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2021年1月15日 22時
