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*
「いや、でも親御さん」
「それは大丈夫。今日は誰もいないから、気兼ねなく羽伸ばせるよ」
「...は？」
「え？」
目を見開いてわかりやすく動揺する蛍...普段あまり表情を変えない彼にしては珍しい。
「え、なんか変なこと言った私？」
「いや...誰もいない家に男をあげるって、少しは躊躇したりしないワケ？」
「男って...蛍は彼氏じゃん？さすがに蛍以外の人は家族がいてもあげるの躊躇うけどさ」
「僕以外の男あげたら怒る。
...っていや、そうじゃなくて、いくら彼氏でも男なんだから少しは警戒しなよ」
「え...うん...？」
「...わかってないよね...まぁいいや、早くケーキ買って帰ろ」
少し呆れたように、でも少し優しく笑う蛍。
「帰ろう」って言葉がなんだか同棲してるカップルみたいだな、って思ったけど
そんなことを言おうものならさらに呆れられる未来が見えた気がしたので、心の中に留めておく。
「安定にいちごのショートケーキなんだね」
「まぁ...好きなやつだし。キミも安定にフルーツタルトだね」
「ふふ、飽きがこないんだよね、お店によっていろんなのあるし。ひとくち食べるでしょ？」
「うん」
お互いのスイーツをひとくちずつ交換するのも、ひとつの習慣のようなもの。
だからといって「あーん」とかは絶対しない所がなんだか私たちらしいな、と思う。
そういう、イチャイチャがないのが、本当に私たちらしい。
「蛍ってさ、」
「うん」
「...やっぱなんでもない」
「え、なに。そういうの一番気になるんだケド」
うっかり普通に聞きそうになったけど、聞けない。
『蛍は性、欲ないの？』なんて。
いきなり何を言い出すんだこいつは、って目で見られそうだ。
「ふふ、ごめんごめん、忘れて。ほら、ついたよ、あがってあがって」
「...お邪魔します...」
「私の部屋、階段上がってすぐ左だから、入って座ってていいよ。蛍、紅茶でいいよね」
「部屋...あぁ、うん...」
なにか言いたそうにしていた蛍だったが、諦めたようでゆっくりと階段を上がっていった。
お茶を用意していくと、ドアの前でスマホをいじっている蛍。
「座ってていいって言ったのに」
「彼女といえど女子の部屋にズカズカと入るほど僕は無神経じゃないから」
「そういうもん...？」
少しムスッとしているように見えなくもない彼を部屋に入るよう促す。
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作者(プロフ) - 花さん» ありがとうございます。忘れ雪シリーズ中心で書いていこうと思うので、更新遅くはなってしまいますが書かせていただきます！待っててくださると嬉しいです。 (2021年5月22日 13時) (
レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
花 - リクエストよろしいでしょうか?→影山君で股ドンお願いします! (2021年5月22日 11時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 花さん» コメントありがとうございます。嬉しいです(;_;)励みになります！ (2021年5月4日 10時) (レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
花 - とっても好みでした!体調を崩さないように気をつけてくださいね! (2021年5月3日 18時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - クマさん» お気遣いいただきありがとうございます...(;_;) のろのろになりますが、見守ってくださると嬉しいです。コメントありがとうございました(;_;) (2021年4月18日 15時) (レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2021年1月15日 22時
