泡が二十二 ページ22
地面を蹴ったのは同時、銃を構えたのも、狙いを定めたのも同時だった。
然し、先に引き金を引いたのはAだった。
何故なら、彼女の弾道を『天衣無縫』によって予測した織田が、体勢を変えたからだ。
当然弾は当たらず、今度は彼の番だった。
きっちり彼女の心臓部を狙う。
が、今度はAが未来予測より早く。いや、弾丸が発射されてから持ち前の反射神経で其れを避けた。
地面を鳴らし乍ら先ずはAが、次いで織田が着地した。
然しそこで時は止まる。
何時仕掛けるか、考えながら二人は同じことを思っていた。
――――強い。
織田は少し油断していた。
まだ年端も行かない少女だと。
だがこの戦闘力。今まで生き残ってきた理由が善く判る。
Aもまた織田の力を見誤っていた。
太宰が呑気に幹部を殺せると云っていたが、事実かも知れない。
にぃっと、Aが笑った。
織田は直ぐ目の前に少女を見た。
動き出しも動作も見えなかった。
心臓に突きつけられた銃を払い狙うが、どの未来も彼女が避けて終わる。
仕方なく、一番距離ができる処に撃った。
Aは横に転がり乍ら一発、起き上がり乍ら一発撃ったが、此れはどちらも避けられた。
織田が隙を見て撃った弾を彼女は腕で受け止め、織田も同じ様な処に弾を受けた。
Aが完全に起き上がり、織田と対峙すると、再び静寂が訪れた。
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京beスウィーツ(プロフ) - おきリンゴさん» 済みません。存じ上げなかったので、調べさせて頂きました。まどマギの登場人物なのですね(違ってたら済みません!)。そんな立派なお話しは書けませんが、また見て頂けたら幸いです。コメントありがとうございました。 (2017年9月17日 18時) (レス) id: 35074ef1fd (このIDを非表示/違反報告)
おきリンゴ - 人魚姫… さやかを思い出してしまった… (2017年9月13日 22時) (レス) id: 8fe98c431a (このIDを非表示/違反報告)
京beスウィーツ(プロフ) - マイさん» コメントありがとうございます。面白いと思って頂けて嬉しい限りです!更新は遅くてご迷惑をお掛けするかも知れませんが、最後まで頑張りたいと思います。応援ありがとうございます! (2017年6月25日 11時) (レス) id: 35074ef1fd (このIDを非表示/違反報告)
マイ - とても面白くて更新楽しみにしてます!これからも頑張ってください!! (2017年6月17日 8時) (レス) id: 1068f74b75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:京beスウィーツ | 作成日時:2017年4月2日 17時