初めてのX'mas�◆� ページ7
彼女が調べ物をしたいと部屋へ向かい
リビングが急に静かになる。
この家で2人で居ない時は殆ど無い。
常に隣に居て欲しいと言う訳では無いが
ふと、いつか また急に僕の目の前から
離れて行ってしまうんじゃないかと
不安になる事がある。
ガチャ☆
？)「だめだめー！！そんな顔してたら
幸せが逃げて行っちゃうよぉー？」
僕の気持ちと対照的に
最近やたらと聞き慣れた威勢の良い声が
聞こえてきた。
勘)「有馬さん、常に式神おいてるんスか？」
有)「えー？何の事かなぁ〜？
それよりさぁ！さっきAくんが何を言いたかったのか分かるかい？」
有馬さんは何故か目をランランとさせて
僕の返答を待っているが、
僕には何の事やら さっぱり見当も付かない。
有)「フッフッフ〜☆じゃじゃーん！
これを読みたまえ〜っ！！」
目の前には クリスマス特集と書かれた
雑誌が数冊置かれていた。
どれも本土の雑誌だろう あまり気が進まない代物だった。
勘)「これ、何スか？」
有)「だから、来週の日曜はクリスマスでしょ？
ここはバシっと大人なデートでAくんの心を掴んで そのまま 夜は神子…むぐっ…んぐっ？！」
勘)「皆まで言わずとも大丈夫ス」
止めないと生々しい言葉が続きそうと思考よりも
体が反応したのだろう
気が付けば有馬さんの口に目の前にあった
大福を突っ込んでいた。
有)「僕のコネで今からでも予約を取れる様にしてあげるから いつでも声を掛けてくれたまへっ！！」
それだけ言うと有馬さんは姿を消した。
この大量の雑誌を彼女に見られるのも気恥ずかしいので 僕は部屋へ持ち帰るのだった。
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そして、結局何も行動に移さないまま
前日になると 有馬さんから連絡が入り
本土への おつかいと言う名の強制手段が使われた。
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A)「私も一緒に連れて来て貰えて嬉しいです」
フェリーに乗りながら
無邪気に笑う彼女に申し訳無い気持ちで一杯になる。
さて、これからどうしたものか…
一通り読んで場所や時間帯は頭に入っているのだが
島から来た僕が本土で どうこうするのは
笑われてしまうかもしれないと複雑な心境だった。
名前だけの おつかいの場所へ足を運ぶと
ご丁寧に食事券と地図まで用意があったが
僕はそのまま触れずに残した。
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彼女の元へ戻ると姿は見えず
見渡せば、少し離れた所で小物を見ていた。
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作者名：Blue♪ | 作成日時：2017年10月26日 1時
