新たな双星？☆4★ (ページ5)

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(番外編)【H.B.D♪dear...②】☆ ページ5

私は慌てて部屋の電気を消した。
ポケットに手に握りしめていたクラッカーの紐を
持ち、準備は万端だ！

勘)「ん？暗…っ
…ただいま～ス……？」

リビングの電気を付けた瞬間

パーン！とクラッカーの音が響き
私は続けて声を出した

A)「勘久郎さん！お誕生日おめでとうございます！！」

勘)「…はは、ありがとうございまス」

既に病院で貰ったのか、お花やプレゼントを
持って居た勘久郎さんから
お花を預かり花瓶に飾っていると
後ろから勘久郎さんに包まれていた。

A)「綺麗なお花ですね！」

勘)「そうっスね…でも、僕の為に着飾ってくれた
Aの方が僕には魅力的スけど」

意外な言葉に心臓がドクンと跳ね上がる。
勘久郎さんはそのまま言葉を続けた

勘)「今日ほど自分の誕生日を意識した事は無いかもしれないスね」

私は勘久郎さんの腕に包まれたまま体ごと勘久郎さんの方へと向き直す

A)「どうしてですか？」

不思議に思いながら聞いてみると
少し考えてから勘久郎さんが答えてくれた。

勘)「特に祝って貰いたいとも
この人に祝って貰いたいとも思った事は無いスからねぇ…」

一瞬、勘久郎さんは困った様な
悲しそうな顔をしながら
笑っている様に見えた。
その顔が柔らぐ

勘)「でも今日は医院に居て、ここで
Aが待っていてくれると思うと…楽しみで」

顔を赤らめながら、嬉しそうにしている
勘久郎さんを見たら今日までの勘久郎さんの誕生日計画を頑張ってきて良かったと心から思えた。

勘)「A、ありがとう！色々してくれて嬉しいっス」

A)「こちらこそ、生まれてきてくれてありがとうございます！」

私の言葉が意外だったのか
少し驚いてから優しく笑う勘久郎さんの笑みが
妖艶になっていく様に見えると

勘久郎さんの声が少し低めに囁く様にして
私の耳へと届くのだった

勘)「Aなら、僕がどんなプレゼントよりも
欲しいモノ…分かってるっスよ…ねぇ？」

熱っぽい瞳に捕らわれて
私は目を離せられないでいる

A)「ゆ、夕飯頑張ったんですよ！冷めないうちに食べましょっ？！」

勘)「確かに美味そうスけど…
美味しい夕食より、手作りのケーキより…
今は…Aが欲しいっス」

また1つ重なった歳の色気になのか
勘久郎さんの魅力に私は益々抜け出せずに
居るのだった。

また来年の誕生日も
一緒に迎えられますように…
と願うのだった。