葛藤…★ ページ38
彼女の用意してくれた粥を食べ終えると
急に胃が痛み出した。
A)「勘久郎さん…？
顔色悪いですよ？大丈夫ですか？！」
締め上げられる様な痛みに
顔を歪めていたようで、咄嗟に嘘をついた
勘)「大丈夫すよ？全然…ん？」
と、答えると
今度は彼女の表情が みるみる曇っていき
顔面蒼白。
A)「ごめんなさい…っ！！！」
勘)「…ん？何で謝るんスか？」
A)「私がクッキーなんか出したせいでっ！！」
そこで、自分自身も気が付いた。
胃に急に固形物を入れたせいで
胃が驚いていた事に…
勘)「あはははっ！！」
あまりにも、驚いて申し訳無さそうにする彼女と
全く気付かなかった自分に
気付けば、声を出して笑っていた。
A)「勘久郎さん…？」
目に涙を浮かべながら、こちらを見る彼女に
僕は答えた
勘)「君が謝る事じゃ無いっスよ？
僕が自分で気付くべきだったんスから…
はは、それにしたって
抜けてますねぇ…僕も、君も」
僕の言葉に安心したのか
彼女は頷き、暖かい笑顔を僕に向けた。
ドクンと胸が締め付けられる様な感覚。
…こんなに短時間で
僕の心にスッと入って来る彼女の存在が
少し、怖い。
・
・
・
それから、悪趣味なベッドに横になる。
シーツは干したての匂いがした。
どこか安心して、懐かしいような…
そんな匂いに包まれていると、すぐに睡魔がやってきた。
・
・
・
ふと、自分の唸り声で目が覚めた。
…と、片手が暖かい。
その先には彼女が僕の手を握り
ベッドの横に座ったまま眠っていた。
眠っている彼女をベッドの上に寝かせ
冷や汗で濡れた体を
そのままにするのも…と、
風呂に入る事にした。
無意識に風呂場へと足が向く。
…やっぱり、僕はここに居たんだと思う反面
思い出せない もどかしさと
彼女と過ごす居心地の良さへの無意識の抵抗に
僕の心は揺れていた。
・
・
・
風呂からあがり、
寝室へ戻ると静かに眠る彼女の姿があった。
下のソファーで眠ろうかとも思ったが
足はベッドへと近づいて行く。
布団をめくり、
彼女の隣に入る。
その愛らしい寝顔に
触れたい衝動にかられる。
安心しきって眠る彼女を見ながら
何か1つでも思い出せないかと考えていると
A)「勘久郎さん…お帰りなさい」
寝言で微笑みながら
そう言った彼女の言葉を受けて
暖まる心とは対照に
体を反対へ向けて眠ろうとする自分が居た。
それは まるで
彼女を拒否するかのように…
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ルリア - Blue♪さんのイラスト大好きです！毎回楽しみにしています！ (2018年8月28日 18時) (
レス) id: c9ed3a344b (このIDを非表示/違反報告)
白糖 - 横入りすいません！！めっちゃ作品面白いです！色々大変だと思うんで、更新、焦らず、無理せず頑張って下さい！ (2018年4月25日 17時) (レス) id: 256f208bca (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - Blue♪さんの言う通りだと思います。その予測が当たっていないにしても、誰でも見れるところに書くのは、あくまで私ですが、ダメだと思います。 (2017年10月29日 0時) (レス) id: 8fd261922c (このIDを非表示/違反報告)
Blue♪(プロフ) - ミントさん» いえ、その予定ではありませんでした…私は良いんですけど、コメントで予測はあまり良い物では無いような気もします！ (2017年10月26日 17時) (レス) id: 40011dc059 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - 苦笑。ケガレ落ちの術の使い手なんて極端に限られているのに生成登場…あれですか。レゾナンスで布瑠の言やって人間に戻すための前振りでしょうか。にしてもケガレは現ではすぐに陽の気で灰になるってアニメでも原作でも共通なのに本土のケガレ風情が長く現に居残って (2017年10月26日 5時) (レス) id: a9bb136f04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Blue♪ | 作成日時：2017年7月6日 16時
