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purple side
マルと一緒にリビングへ戻ったら、まだ食ってない弁当を広げながらお互いさっきあった事の話を始めた。
「ええっ、信ちゃん見てた？」
「そんな…覗く趣味があるとは思いもせぇへんかった」
「……」
あぁ、覗き見なんて白状するもんちゃう。
身体が消える前に、マルの俺に対する信用が消えてまいそうや。
「あ、そう言えば亮が言うてた」
「なんでも繋がったら一瞬で…」
「あっ、ちょっと待って」
マルが箸置いて立ち上がると、ノート持って来て書き出し始めた。
「繋がったら、達した途端に一瞬やて」
「シュルンと消えるってどんなんやろ？」
「は？たっし…」
「信ちゃん、どうやったら亮とそんな話になんのよ」
赤くなる顔パタパタ扇ぎながらマルに聞かれたけど…言われてみれば何でやろ？
俺から切り出してるワケでもちゃうのに。
あ、でも。
亮が心を読んでそれに答えてるんやから…。
結局言い出しっぺは俺か。
「とにかくマル」
「欲が湧いても当面すばるとはアカンで」
「ホンマ一瞬で消えてまうらしいから」
「と、当面って…当たり前やん！」
「僕とすばるがそんな事…っ」
顔真っ赤にしたマルがふと言い掛けた言葉を飲み込んだら、ノートに目を向け淡々と記録していく。
…何かあったやろ？わかりやすっ。
「あとは何がある？」
「あとは…ま、大した事ちゃうけど」
「犬の時に服着てたら、人間でもエエ感じにサイズ変更してくれる…とか？」
「そっちのが重要やん」ってマルはブツブツ言うてるけど。
いや、どう考えたって消える事の方が最重要案件やと思うで？俺は。
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作者名：かんく | 作成日時：2017年10月1日 16時
