45 ページ45
purple side
「おん、わかった」
案外素直に受け入れたけど、亮はそれすら疑って掛かってるくらい容易にわかる。
コイツの過去に何があったんか知らんけど、今は前見て最善策を考えなアカンのやろな。
抱き合ってた身体が離れたら、欠伸しそうな口を手で押さえてまたベッドに戻ってく。
…人間の身体って相当体力使うらしい。
「あー、でも」
「信ちゃん…断ってくれて良かった」
「ん？」
ベッドに倒れると、目を擦りながら亮が呟く。
「オレと繋がったら、危うく信ちゃんの身体が消えてまうトコやってん」
「心もマトモに通わせて無いのに、身体が先に繋がるんはアカン…って」
「消え…はっ？」
思わずゴクリと息を飲む。
繋がったら俺が消える？
それアカンヤツやん…。
そう言うの焦らさず教えて、亮。
「じゃ…なに」
「今まで消えはった人がいてんの？」
「あぁ、おん」
「前もって忠告してるにも関わらずな」
「ホンマ一瞬やで、達した途端にシュルンって」
ふふ…って、笑うトコちゃう。
やる気は無いけど身震いしてもうた。
「ふぅ、そろそろ限界や」
「ほな信ちゃん、また会お」
「えっ、もう寝てまうん？」
やっぱりわからない事が多過ぎるまま。
気が付けば、眠ろうとする亮の隣に身体を滑り込ませてた。
「信ちゃん…」
「犬になる瞬間でも見たなった？」
「ちゃうわ、添い寝すんの」
「俺の可愛い亮とのスキンシップやって」
「ほれ、変身見えへんように布団掛けたるわ」
片手腕枕して。
片手で亮の頭撫でてやったら、布団に潜ったまま胸元に鼻を擦り付けてきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 288人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かんく | 作成日時：2017年10月1日 16時
