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orange side
「オレと一緒にいる時は」
「…オレの事だけ…考えて欲しい」
子犬のように僕を見上げるウルんだ瞳と、少し湿らせた艶っぽい唇から出て来た言葉に、思わずコクンと息を飲む。
『愛情に餓えとうから』
ふとその言葉が過った。
せや…すばるは愛情に餓えてる。
僕がすばるに与えるべき愛情。
それってさ、飼い主がペットに与えるやつ？
それとも…人に対しての恋愛感情ってやつ？
すばると僕の間に、今何が生まれようとしてる？
今の僕は、すばるとどう接していけば良いんだろう。
「マル」
僕の心が読めてるはずなのに、そんな事はお構い無しなすばる。
緩く目を閉じて。
少し角度を変えた顔が近付くと、反射的に僕も目を閉じ角度を作った。
ﾁｭｯ
ﾁｭｯ
昨夜と同じ。
唇の先が触れるだけの軽いキス。
…だけやと思うてた。
ｸﾁｭ
「ん…っ」
3度目に唇を重ねた時。
すばるの舌が僕の咥内へ侵入してきた。
待って…僕そんなキス…。
ﾁｭﾌﾟ
ｸﾁｭ
「ぅ…」
ｸﾁｭ
「ふ…ぅ」
舌同士が絡み合い、何度かゆっくりと抜き差しされたら最後チュポンと唇が離れ、すばるは笑った。
「…上手いやん」
「ディープキスってヤツ、ホンマに初めてなん？」
「な、当たり前やん！」
「僕こんなキス…した事ない」
「はは、そんな叫ばんといて」
「…でもキモチ良かったんやろ？」
「ココ…むっちゃ反応してるもんな」
「あ…っ」
痛い程キツキツになってる僕のソコへ手を伸ばされて。
スルリと撫でられたら、堪らず変な声が漏れた。
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作者名：かんく | 作成日時：2017年10月1日 16時
