ワンコとボクのあいだに。 (ページ19)

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purple side

「ふぅ…」

身体に違和感を感じて目が覚めた。

なんやろ…めっちゃ体が怠い。
いや、これは怠いと言うより…重い？

腰に漬物石でも乗っかってるような感覚。
身体を動かそうにも何故か身動きが取られへん。

は、なに？
これってもしかして…所謂金縛りってやつ？
やっぱりこの家、いわく付きだったやんか。

「う…ん」

背中の上から人が唸ってるような声。
うぅわ…出た、出たんちゃう？

枕に顔埋めて。
一先ずここは気付かないフリして凌ごうと目を閉じていたら、突如背中にあった違和感が取れて身体が軽くなった。

「へ…？」

何も無かったかのように部屋の中がシーンと静まり返ると、今度は逆にそれが気になって眠られへん。

「……」

頭を静かに起こしたら、ゆっくりと辺りを見回す。
照明消し忘れてたから、部屋の中ははっきりモノが見え…？

「ぅ、ぅわっ！！」

俺の隣に人が倒れてる！
見るからに…オトコ？
ちょ、いや何で…服を着てへんの？

グゥ…グゥ…

なかなか端正な顔立ちのヤツが布団潜って俯せになって。
肩だけチラッと覗かせてる状態に艶っぽさを感じ、思わず生唾を飲んだ。

「いや待てって…ウソやろ？」

堪らず掛け布団捲って自分の姿を確認する。
…あぁ、服ちゃんと着てた。
良かった、連れ込んでマチガイ起こしたんか思うた。

…じゃ、コイツ何しとんねん？

「ぉ…おい？」

見た感じ身体も華奢であんまり強そうに無いから、警戒しながら身体揺すって起こしてみる。