幸か不幸か (ページ36)

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「はい、じゃあ30分間それぞれ休憩と確認して、最後一回全体通します！」

「「「はい！」」」

約5時間に及ぶ全体リハが、いよいよ終わりを迎えるようだった。始まったばかりの頃はそれこそしんどすぎて死ぬかと思ったけど、薬が効いてきたのかその1時間後には軽く踊れるほどにまで回復していた。

LK「ラン、」
「大丈夫だよ。すごく体調いい感じ」
LK「んなわけないでしょ。まあさっきよりかは顔色まだマシだけど、、」

おでこに手を当てて話すヒョン。
その手を掴んで離そうとすると、グッと力を入れておでこを押される。僕がどれだけ力を込めて手をどかそうとしてもビクともしない。

「やめてよ〜〜！」
LK「ふ、力よわ」
BC「こらリノ、ランに意地悪しないの」

リノヒョンの後ろからチャニヒョンが手を伸ばして、そのまま僕のおでこにあった手を軽々どかしてくれた。

「チャニヒョンありがと〜」
チャニヒョンにぐで〜と前からもたれかかる。ヒョンは僕の体重なんて感じないくらいそのまま立っていた。チャンビニと同じくらいムキムキだ。。。

BC「ラン、大丈夫？」
抱きしめららたまま耳元でコソッと話しかけられた。僕が心配されるのをあまり得意ではないことを知って、あえてそうしてくれてるんだろうなあと考える。どこまでも僕たちのことを1番に考えてくれるんだな、このヒョンは。

「次でラストだから、いけると思う。ヒョン、迷惑かけてごめんなさい」

リハ中もずっと僕を気にかけてくれたの知ってるんだからね。。僕なんて、体調崩してなくても自分のことで精一杯なのに。

BC「迷惑なんて、思ってないよ。ただ、本当に無理はしないでね」

目と眉毛をこれでもかってくらい下げて心配してくれる。一度ぎゅっと力を込めて抱きしめられたすぐ後、ちょうど始めるから集合してとの声がかかる。

やり切ろうラスト一回。

立ち位置について、僕はグッと体に力を込めた。