幸か不幸か (ページ35)

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LK「うわー、結構辛そうだね。」
IN「そうなんです。一人じゃ歩けないくらい辛そうで、」
BC「うーん、今日は全体リハだもんなあ、でも休んだ方がいいかもね、、」

僕の頬を優しく撫でるチャニヒョン。僕よりも冷たいヒョンの手のひらが気持ちよくて、手に持たれかかる。

休むのはいやだ、迷惑かけたくない。。。

「だ、いじょぶ、です。いけます。」
LK「そんなか弱い声で何言ってんの。安静にしないと今後に響くよ？」
「今はちょっと、しんどいですけど、薬飲めばいけます。」

グッと閉じていた目を開けると、心配そうに僕の顔を覗くヒョン達と、その後ろから、準備をしながらチラチラと様子を伺う他のメンバーたち。いつの間にみんな起きてたんだろ、気づかなかった。

今日の一回の練習がどれだけ大事な日かわかってるからこそ休むなんてしたくなかった。音響も動線も全部今日でやるつもりだったのだ。

「いけます。」

しっかりとリノヒョンの目を見ていうと、眉間にグッと皺を寄せるヒョン。チャニヒョンはそんな僕らを見ながらずっと何かを考え込んでる様子だった。

BC「んー...ランは意外と頑固だからなあ。わかった。練習は出ていいよ。」

LK「ヒョン！」

BC「でも！！踊るのは最後の一回だけ。それまでは動線と位置確認だけね参加ね。ダンスはもう体に叩き込んでるし、変更点とかもランは見ただけでも覚えられるでしょ。それから無理だと思ったらすぐに誰かに言って練習をやめること！絶対に倒れる前にね。」

「...はい、ありがとうございます」

僕は意外と頑固だから折れないとわかってるんだろう。チャニヒョンはまるで子供に言い聞かせるように言った。

それからはスンミナとチャンビニが準備を一緒にしてくれて、リノヒョンにはゼリーを口に詰められて(一応僕病人なんだけどな...)、他のメンバーも世話を焼いてくれたおかげで無事出発できた。

SM「ヒョン、いいよ」
「ん、ありがとう」

練習スタジオに向かうため車に乗ると、隣に座ったスンミナが肩を差し出してくれた。広くてしっかりしたスンミナの肩に頭を預けて目を瞑る。体がだるいのもあいまって意識が眠りに引っ張られる。

IN「ヒョン、、無理しないでね」

そんな僕の頭を反対側に座っていたイエニが優しく撫でたところで、僕は眠りに落ちた。