幸か不幸か (ページ34)

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朝起きて、異変を感じた。
喉がすこしイガイガして、タンが絡んで、体もだるい。ちょっと関節も痛い気がする。･･･一言で言うと、体調を崩した。

アイドルという職業上しっかり体調管理はしているが、それでも体調は崩してしまうもの。今までも何度かあったか、今回が1番ひどいかもしれない。

ベットにのめり込んでいる体を無理やり起こしてリビングに向かう。それだけでもう息切れがするし、1km走ってきた気分だ。

IN「ヒョン？どうしたの？」

入り口付近にあるテーブルに腕をついて項垂れていると、先に起きていたイエニが後ろから覗き込んできた。

「あ、いや、、、大丈夫、、」
IN「え？！めっちゃ体調悪そうなんだけど？！とりあえずソファー行こ？ほら、掴まって、」
「、、ありがとう」

腕を肩に回して歩くのを手伝ってくれるイエニ。なんか、体調悪い時に優しくされると、、、くるな。泣きそう。

ゆっくりソファーに降ろしてくれて、そのまま隣にイエニも座る。おでこに手を当てて何やら考え込んでいる。

IN「今日に限って全体リハかあ、、、うーん、ちょっとリノヒョンとチャニヒョン呼んでくるね」
「ん、、」

もはや声も出せないほどだった僕はほぼ頷くだけだったが、そんな僕を見て頭をわしゃわしゃとワイルドに撫でてイエニはヒョンたちを呼びに行った。

ありがたいことに忙しくなってきて、音楽番組だけではなく雑誌やインタビュー、バラエティーやラジオなど色んな仕事を日々こなしている中で、今日はある大きい授賞式のパフォーマンスの全体練習の日だった。もちろんその後にも仕事はあるけど、忙しい中で今日この日しか大勢のダンサーさんと合わせる日がなかった。つまり、今日でダンサーさんと僕たちが別々に練習していたのを合わせるのだ。

休めるわけがないし、休みたくない。

BC「ラン」

思考だけがぐるぐると巡る中、チャニヒョンとリノヒョンをつれてイエニが戻ってきた。