幸か不幸か (ページ19)

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油断1 ページ19

いつも気をつけてる事は、当たり前にメンバー(というか他人)に性別を悟られない事、もとい、体を見られない事だった。

悲しいところ男として生きてきた人生が長いもんで、着替えはもちろん、お風呂も練習後のシャワーもなんなく逃れる術はいくらでも持ってる。スキンシップも日本人の僕はあまり自分から行かなくても不審に思われはしない。まあメンバーからのを避けるとかえって不自然になるし、さりげなく避けてもメンバーってのはわかるみたいですごく悲しい顔をされるので、されるがままなところはあるけど。

そんな僕が失態をした。

その日は特に忙しかった。個人の撮影が朝(もはや深夜)から始まり、メンバーとの撮影からコンテンツの撮影、さらにバラエティーの収録からのカムバに向けて歌とダンスの練習、最後にはラジオ。ご飯を食べる時間すらないスケジュールで朝から晩までひっきりなしに働いた。途中から合流したとはいえメンバーもクタクタ(練習ではリノヒョンが鬼だった)のもあって、帰ってきて僕は真っ先にソファーに寝転んだ。

『･･･眠い』

BC「ラン〜そこで寝ると体痛くなるよ』

『･･･』

BC「キヨオ笑」

パシャパシャ何やら音が聞こえるけどもうそんなの気にする余裕もないくらい眠くて身体が重い。お風呂に入る前に一旦目を閉じることにした。寝ない。絶対ここでは寝ない。でも、ちょっと目を閉じるだけ。。。

･･･まあ、それで寝ない方が無理だった。今ならわかる。ただこの時は睡眠時間が足りてなかったんだ。人間やっぱり寝ないとダメだよ。あとご飯も食べないとダメだよ。

気づいたらそのままソファーで眠りに落ちていた。

何時間経ったのかわからないけど、あまりの暑苦しさに目が覚めた。でもまだ意識は夢の中で、暑さにもぞもぞ体を動かす。･･･何かが巻き付いてる感覚。え、普通に苦しい。パッと目を開ける。

『？！』

なんと、僕はジソンに抱きしめられながら眠っていた。びっくりして離れようにも、ぎゅーっとあのジソンのモリモリマッスルで抱きしめられているため身動きが取れない。苦しい、、何より暑い、、汗ばんで髪の毛も少し濡れている。僕汗っかきなんだけど。。。