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「あ、ヘラムだ」
みんなより遅れること数十分。今日の宿泊先であるホテルに到着した僕を見るなり、タオが僕の名前を呼んだ。ホテルのロビーになぜか1人でいるタオ。
怪訝そうにスンリンヌナはタオに近寄る。
「あんた、なにしてんの？」
「え？ああ、ヘラムの荷物取りに来たの。1人じゃ大変かと思って」
『…え、タオが？』
「む、ヘラムどういう意味！」
『だってタオ、ここ中国だよ？お母さんに電話したりしないでいいの？』
「ああ、なんだそんなこと？もう電話ならしたし、なにより中国だもん。中国人のタオが来た方が心強いでしょ？」
『うん、そうだね』
「でしょ？タオ気がきくもん」
なんてドヤ顔を決めるタオ。そして、それを白けた目で見ているスンリンヌナ。担当アイドルに向ける目ではないな。
「ヘラムの部屋はねー、タオとセフンとジョンイナと一緒だよ〜！」
『それはまたすごい部屋だね』
「え？なにが？」
『マンネと一緒で嬉しいよ』
「ならよかった！」
あ、持つよ！なんて僕からスーツケースを取ると、ご機嫌なのか、にこにことして僕のスーツケースを引っ張っていく。
「自らタオが動くなんてあんたのこと大好きね」
『僕もよくわかりませんけど』
スンリンヌナにそう答えれば、軽く鼻で笑われる。ヌナはもう飛行機の中の格好から元に戻っている。それはもちろん僕もで。
中国についた後、事務所のお力という大人の権力で、特別に用意してもらったという部屋で僕はヘラムに戻った。
なぜかヘラムの姿の方が落ち着くということには疑問を若干感じるわけだけど、どうも今の僕にはスカートは頼りなかった。
せっかくヌナにしてもらった化粧も全部落として、あたかも一本遅い便で来ました風に荷物を押して空港を出た僕たち。
そこから、テソムヒョンが予約していてくれていたタクシーに乗ってホテルまでやってきたわけだ。
「ヘラムの荷物置いたらね、ジュンミョニヒョンたちの部屋に集合なんだよ」
『そうなの？』
「うん。あ、ここのホテルねー、ごはんおいしいの。今日のショーケース終わったら打ち上げだってさ！」
『へぇ、それは楽しみ。僕、あんまり本場の中華料理って食べたことないかも』
「本当？じゃあ楽しみにしといて！」
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YuMiN(プロフ) - 更新楽しみにしています！ (2016年9月3日 3時) (
レス) id: 54a7b44e79 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - 続きが気になってます。早く読みたいっ!! (2016年8月19日 21時) (携帯から) (レス) id: e293f064e6 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ☆(プロフ) - こんばんわ！すごく続きがきになってます！更新楽しみにしてます！ (2016年6月1日 23時) (レス) id: 47151e5a8a (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - まだまだ、続きが読みたいペンです！更新ファイティン☆彡 (2016年2月13日 11時) (レス) id: 4e49b3f959 (このIDを非表示/違反報告)
g - 続きめっっちゃ気になります！！更新頑張ってください！！ (2015年12月27日 20時) (レス) id: a80fd3516f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：穂高
| 作成日時：2015年3月12日 7時
