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「先、輩?」
……いけない。またぼーっとしちゃってた。
「ごめん。」
「いえ、僕は大丈夫ですけど……先輩、どうかしましたか?」
「ん〜……ちょっとね、奏舞君と初めて会った時のことを思い出してた。」
ちょっと笑って筆を置く。
「初めての後輩だったからなぁ……嬉しかったよ、とっても。」
「っ、ほんとですか……?」
期待と不安が入り混じったような声が耳に入った。
「ほんとほんと。君が私を指導係に選んでくれたこともね。」
「それは、先輩の絵に感動したから。」
「えへへ、ありがと。」
嬉しいなぁ……。
私の絵に、感動か。
『君の絵、とってもきれいだね!』
「っ……。」
懐かしい。直感的に、そう感じた。
なんでかな。
「先輩?具合悪いんですか?」
「いや、大丈夫だよ〜。」
それより描こう、と促すと、優しい奏舞君は話を掘り下げないでくれた。
「えっと、……先輩、ここは何色がいいと思いますか?」
「奏舞君が好きな色で塗ったらいいと思うよ。ここは中心になる大事な色だから。奏舞君の綺麗な髪の白色とか、瞳みたいなグラデーションでもいいかも。」
そういうと、奏舞君は悩みだす。
よしよし、いい傾向。自分で悩んで、描いていけるのはすごいことだから!
先輩らしくなるために、頑張ろう!
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*柑橘類*@馬鹿同盟(プロフ) - 鈴白らむねのサブさん» あんがと((( (2021年9月6日 11時) (レス) id: dcab7e85b3 (このIDを非表示/違反報告)
鈴白らむねのサブ - すこ。 (2021年9月5日 12時) (レス) id: 9cd855a560 (このIDを非表示/違反報告)
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