愛を止めないで (ページ2)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:11,179 hit

入学式ページ2

.

｢うららかな春の日差しが注ぐようになり、新たな門出にはふさわしい日となりました。｣

アイドルやアーティストがコンサートをするような大きな会場には少し緊張した面持ちのスーツを着た男女が並んでいる。

もちろん自分もその中の一人である。

長いようで短いその時間は初めて聞く校歌を歌わされたところで終わりを告げた。

初めましてなお隣さんと少しぎこちなく会話しながら"サークルどうする？"とか話してみる。
気がついたら5人くらいに人が増え、大学のキャンパスに戻りサークル見学でもしようという話になっていた。

会場からそう遠くないキャンパスに着くまでにだいぶ打ち解け、ほっと肩の力が抜ける｡自分以外はほとんど標準語なのにもだいぶ慣れた。

｢大倉どんなのに入るか決まった？｣

｢あるか分からへんけど高校でドラムやってたから大学でも続けたいんよね。｣

｢え、すげー！俺テニサー！｣

そんな会話をしていたら見事に全員違うサークル希望で今日は好きなサークル行って解散しようということになった。

正門から入り、サークル見学の出来る講義棟までとりあえずみんなで行くことにした。

その道中チラシが舞うように配られ、手を出しているだけでどんどん紙が山積みになって行く。

やっとの思いで辿り着いた講義棟でチラシをかき分けそれぞれが行きたいサークルの場所を調べる。

全員が確認が取れたところで各々行きたい場所に行くことにした。