検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:15,478 hit

初めて ページ7

.


「なんなのよ!」

勢いよく閉めた扉にもたれて座り込む。
今まであんなこと言われたことがなかった。落とそうと思った男は間違いなく落としてきたしましてやあんなふうにからかわれるなんて。

すばるくんに触れられた所をなぞるように指を這わす。唇しか触られていないのに。どんなヒトにどんなコトをされても何も感じなかったのに。


私に落ちないのも

あんなふうにからかわれるのも

こんなに鼓動が早くなるのも

もっと触れて欲しいなんて思うのも


全部すばるくんが初めて。


まだすばるくんに触れられたところが熱い。
体が火照って落ち着かない。

どうしようもない気持ちになってとりあえずLINEのトーク履歴が1番上に来てるカレに"会いたい"と送った。

数分後快い返信をしてくれたカレに家の近くの公園で待ってると返し家を出る。

夜風が頬に刺さり痛い。マフラー巻いてくれば良かったなんて後悔しながらカレを待つ。

帰宅ラッシュでぞろぞろと家に向かうサラリーマンの間からカレが小走りでやってくる。

「ごめん、まった?」

なんて言うから俯いたまま小さく横に首を降る。
するとカレは心配そうな顔で"なにかあったの?"と優しく聞いてくれる。

俯いた顔を少し上げ、

「寂しかったの…」

と言えばカレに腕を引かれてそのまま抱きしめられる。いつもの様に予想通りの行動をしてくれるカレに満足する。

きっとこの後甘いキスをしてカレのお家に行くんだろうな、って考えてるその時に顎に手が添えられる。

このまま唇が触れる…はずだった。
気づいたらカレの胸を押し、突き放してた。

びっくりした顔で私を見つめてるカレと目が合いカレってこんな顔してるんだって呆然と思った。

なんで自分がこんなことをしたかわからない。いつもならすんなり受け入れてたし、なんなら自分からしていた。キスするのもなんの感情もなかった。なのになぜ…?

ぼんやり考えてると腕をしっかり掴まれる。はっと顔を上げるとカレが見たことの無いような引きつった笑顔で"どうしたの?早く俺んちいこ?"と言ってくる。

なぜか、たまらなく怖くなった。

いつもしてるコト。
いつもなら何も思わないコト。

いつもなら絶対にしない事。

強く掴まれた腕を必死に振り払い後ろを向かずに走り出す。
背中に私の名前を呼ぶ声が聞こえる。

それでもひたすらに走り続けた。

変調→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
75人がお気に入り
設定タグ:関ジャニ∞ , キャンジャニ , 赤緑   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

千尋(プロフ) - 撮り合いメイキングで、たちょまるがひなの悪口言ってたの、シンプルに萌えました(*≧ω≦)あと、ヤスとか!(笑)あーれはヤバイですよね! (2018年12月25日 14時) (レス) id: 89a42fabbf (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 千尋さん» わかります!いつも優しい丸山くんからふと腹黒が見えるとぐっときますよね! (2018年12月24日 21時) (レス) id: 10975ff97f (このIDを非表示/違反報告)
千尋(プロフ) - さっすが腹黒たあくん(笑)性格の悪い丸ちゃんも大好きです(///∇///) (2018年12月24日 20時) (レス) id: 89a42fabbf (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 千尋さん» コメントありがとうございます!!性格の悪い倉子ちゃんが大好きなので共感して頂けて嬉しいです´`* (2018年12月24日 20時) (レス) id: 10975ff97f (このIDを非表示/違反報告)
千尋(プロフ) - コメント失礼します!めっちゃもう!たっちょんのわるーい所がたまりません(///∇///)これからも頑張ってください! (2018年12月24日 17時) (レス) id: 89a42fabbf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桔梗 | 作成日時:2018年12月19日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。