あなたに逢いたい

作戦会議 ページ15

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昨日は勢い余ってすばるくんに宣戦布告してしまったが、今までのオトコとは違いすぎてどうすればいいか分からない。
とりあえず1番の親友に相談してみることにする。

｢きゃー！さすが倉子！そんな大胆なことしたのね！｣

｢もう！私は真剣に相談してるんだから安子も真剣に考えてよね｡｣

呑気に顔に手を当てながらきゃーきゃー言っている安子に苦情を言うと"えー"とニヤニヤが全く隠せていない顔で考え始めてくれる。

｢話を聞く限りそのすばるくんって人はいつもみたいにあざとい事したくらいじゃ落ちないわよね。
そしたら素の倉子のままアタックした方がいいんじゃない？｣

｢素の？｣

｢そう、性悪スタンダードのね。｣

なんて意地悪く微笑む。
他人事だからってまたからかったのね、と文句を言おうとすると急に真剣な顔で

｢私だったらきっとその方が嬉しいな。｣

なんて言うから思わず照れてしまう｡

｢それは、や、安子が、私の事、大好きなだけじゃない！｣

俯きながらそう言うと"ふふ、ばれた？"なんていつもの笑顔になるから少しほっとした｡

そのあとも"実はすばるくん倉子のこと好きなんじゃない？"とかあることない事で盛り上がっているとふと安子が思い出したように口を開く。

｢そう言えばすばるくんって彼女とかいないんだよね？｣

そう言えばそのことは考えていなかった。1回聞こうとしたが返事は無くそのまま流されてしまってから聞けていない。それに今までオトコを落とす時は彼女がいてもいなくても私に惚れさせればいいと思っていたから気にしたことがなかった。

｢それ、は、わかんないけど、で、でも！結婚指輪はしてなかったし、昔は遊んでたみたいだけど今は違うっぽいし、彼女いないと思う…｣

捲し立てたはいいけど自信はないし語尾は思わず声が小さくなってしまう。そんな私の不安を他所に安子は続けて

｢昔遊んでたんなら彼女いそうじゃない？それに今遊んでないなら彼女出来たからってこともありそうよね｡｣

なんて言うから私の心にグサグサ刺さる。
"うー"なんてうめきながら落ち込んでいると安子がケラケラ笑うから少し睨んで見る。

｢そんな落ち込むなんて倉子らしくないじゃない｡いつもみたいに堂々としてた方がきっとすばるくんは落とせるわよ。むしろ元カノ情報引き出してタイプ聞いちゃえばいいのよ！｣

誰のせいで落ち込んだと思ってるのよ、なんて心の中で悪態つきながらもやっぱり安子の言葉に励まされるのが悔しくも嬉しかった。

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