love train (ページ3)

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入学式

長い式辞の聞くふりをしつつ、頭の中は彼のことでいっぱい

同じ高校じゃないことに軽くショックを受ける

彼女いるんだろうなぁー
いなくてもすぐできるだろうなぁ、、

HR

1人ずつ自己紹介をはじめる。

電車でみたあのコ、同じ中学だったあのコ、なんか上手くやってけそう～なんてことも思った

でもやっぱり

『足りないんだってば！』

「うわっ、びっくりしたあ、、、。えと岡野さん、だよね？」

電車でみたあのコでもなく、同じ中学だったあのコでもなく、さらさらボブヘアで丸い目の可愛らしい女の子が私の声に驚いて話しかけてくる

『ご、ごめんね！びっくりさせちゃったね、、。うん、岡野Aだよ～、仲良くしてね！』

「全然謝んなくていいよ！なんか岡野さんのこと初めて見た瞬間、友達なりたいって思ったんだよね～」

えへへ、なんて少し頬を赤らめて言う彼女に同性ながら"可愛い"なんて思ったりして

『めちゃくちゃ嬉しいよそれ！仲良くしよ！今日から友達だ～』

「なんか今凄い幸せ、、、」

ああ、この子は素でいい子なんだなと

『名前、なんて言うんだっけ！』

「早坂ななこ！岡野さん、Aちゃんで合ってるよね？」

全く名前を覚えてなかった自分が恥ずかしい

『合ってる合ってる！』

ほんと今日って

『運命の連続』

「Aちゃんさっきからどうしたの笑」

あっ、と無意識に口に出していたことに驚く

『聞きたい？聞きたい？！』

でも凄い話したい気分だから

『話しちゃう～』

「まだ返事してないよ～。うーん、じゃあ聞く！」

『実はね～、今日電車で運命の人に会ったんだよね～！学校は違うっぽいのが残念なんだけど、、。それと！ななこちゃんと出会えたこと、運命だなあって』

話終わった私はななこちゃんの顔を伺う

呆気にとられたような、嬉しそうな、そんな複雑な表情を浮かべた彼女は

「運命記念日だね、Aちゃんも、Aちゃんに出会えた私も」

「ところでその彼に一目惚れしちゃったの？笑」

運命＝一目惚れなのか

そんな簡単に人を好きになるのか

そんな変な理屈や理論はいらない

『よくわかんないけど、ああ運命だって思っちゃった』

いいなぁそういうの

なんて微笑みながら呟くななこちゃん

「よくわかんないけど、めちゃくちゃ応援する！」

『ありがとう笑明日も会いたいな、』

会ったら教えて！なんて約束を交わして高校生1日目が終わった