62 過去 * ページ12
「おねぇちゃん!みて!すごいでしょ!!」
満点のテストを持って無邪気に笑う弟
「やー、すごいじゃんリュジナ!」
頭を撫でるとまた嬉しそうに笑う
けどその笑顔がまた私を苦しめる
、
「何してるのっ」
「っっ、、」
乾いた音がリビングに響いた
「何触ってるの!!」
タイミング悪く母が帰ってきてしまった
「おかあさんっなんでヌナをたたくの?いたそうだよっ」
まだ幼いリュジンは私と母のこの関係が理解できていない
「、、リュジナを部屋に連れていって」
この様子を見ていた家政婦がリュジンを連れて出ていく
この家にはお金がある。
父が政治家で母がデザイナー
血が繋がった本物の両親だ
「何度リュジナに近づくなと言ったら分かるの?」
「、、ごめんなさい」
汚いと呟き立ち去った母
母は隠れて私に手を上げる。
前にお風呂上りに母と出くわした時なんだかひどく怒られたから、お風呂もみんなが寝た後にこっそり入る
けどちゃんと理由があって母は私を嫌っていた
同じ年の子より周りがよく見えていた
気づけば自分がかわいいと考える幼少期はどこにもなくて
外から見た自分と、周りの様子だけを伺って生きていた
そんな私が嫌われている理由に気づかないわけがなかった
父が私を愛していたから
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∞椿∞(プロフ) - 素敵なコメントありがとうございます!腱鞘炎になるくらい読んで頂けるように頑張ります笑 (2020年4月27日 23時) (レス) id: 5e3992829f (このIDを非表示/違反報告)
むむ(プロフ) - 話の書き方がうますぎて!!読む手がとまりません!!応援してます! (2020年4月8日 2時) (レス) id: 760114e7a6 (このIDを非表示/違反報告)
∞椿∞(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!少しずつになりますが、もっと気に入ってくださるよう更新していきます! (2020年4月6日 21時) (レス) id: 5e3992829f (このIDを非表示/違反報告)
あい - 続きとても楽しみにしています!これからも頑張ってください。 (2020年4月5日 10時) (レス) id: 17b64cad63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2020年3月28日 0時