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「最近、すごくお前のこと心配してる」
ジャニヒョンに向いていたはずの視線は、名前を呼ばれた俺に向けられた。
今度は歯ぎりするのを感じたが、どうしようもなかった。
「ジェヒョン、ちゃんと聞いてほしい」
聞きたくない。
「みんなお前のこと心配してるんだよ、今日もジェヒョンが話しやすいようにと思って集まったの」
話すことなんてない。心配をかけるようなこともしてない。
お願いだから俺の話はやめてくれ。
「ヒョン、、」
隣にいたマークが爪をかじっていた手を握った。
なんで、お前が泣きそうな顔するの。
そんに俺の姿が惨めだったの？
みんなもなんでそんな顔で見る？
足が揺れる。
だんだん、何かが底から出てきそうになって、必死にせき止める。
「ジェヒョン…」
みんなしてそんな顔で見るなよ。
そんな声で呼ぶなよ。
「ヒョン…」
頼むからもう呼ばないでくれ。
頼むから俺のことを見ないで。
頼むから、頼むから……
「ジェヒョン」
「やめろよ！」
とうとう爆発してしまった。
一度タガが外れてしまえば、後はもう、どろどろと得体の知れないソレが湧き出てくるだけだった。
「もう頼むから…頼むから関わらないでくれ」
「もう俺のことなんかほっとけよ」
ここにいたくない
早く逃げないと
遠くにいかないと
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作者名：椿 | 作成日時：2021年9月20日 21時
