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『精神科』
そう書かれた看板が目に止まる。
狭い路地に車を止め、着いたぞと言ってドアを開けるマネージャー。
「どうした？」
ただ頭を横に振った。
人目に付かない街外れの小さな病院。
「診察：10時〜19時」と書かれたプレート。
ああそういうことかと、ようやく頷く。
芸能人が精神科に行っているなんてバレたら、一瞬の内に有る事無い事広まる。
ここへ連れて来られた理由は理解できた。
足をかけるなら、精神科へかかればいいというテンプレートのようなもの。
マネジャーが、オレが足をかけた事を知っているかどうかなんて分からないけど。
果たして、正解なんだろうか。
俺は、
俺のコレは、病院へ来ただけで変わるものなのだろうか。
・
続く
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作者名：椿 | 作成日時：2021年9月20日 21時
