Talk me down (ページ3)

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その時だった。

突然聞こえた大きな声に驚く間もなく、右半身が鉛のように鈍くなり、強い衝撃が体を襲った。

どす黒い底を見ていたはずの視界には、ちらちらと星の残る漢江の夜空が映っていた。

何が起こったのか。

荒れた息遣いに下を見れば、白い旋毛と黒い髪が見えた。

｢___！」

体にかかった重みがふわりと無くなったと思えば、険しい顔つきをした女性がこちらに何か怒鳴っていた。

ゆっくりと体を起こすと、それなりの力で肩を掴まれる。

「____っ？」

水中にいるみたいに、何も聞こえない。

しばらくして聞こえたこの人の声は、するりと耳に届いた。

｢っあなた｣

何故他人の行方に関わるのか

じっと見つめると、綺麗な顔が歪んだ。

風に仰がれ乱れた髪の間から見えた涙。

何故この人が泣いているのか。

間もなく感じた温かさ。

この人の温かさとその腕の中にいる自分の冷たさが、心臓をキシキシと締め付けた。

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