神田の弟…？いや、妹！

19:部屋が見つかりました。 ページ22

「まったくだ」

つい、言葉がポロッと口から溢れてしまった。
いつもだったら多分適当な相槌をしていたところだが…まあ、そんな日もあるさ。

さっきからわりとどうでもいい事ばかり考えてしまっているが何かを忘れている気がする…とAは思っていた。
なんだったかな…んー………


あ。


「部屋、どうしよう」

そうだ。Aは本来今晩泊まる部屋を探していたのだ。

「部屋？…あぁ。そうえいばまたコムリンが暴走したせいで…ごめんね？｣
「…ああ」

リナリーが申し訳なさそうに頭を下げてくる。
別にいいのに。
リナリーは悪くないのだから。

リナリーはしばらく考える素振りを見せた後、『あっ』と一言。
そして、ものすごい勢いでこちらへ振り向いた。

「…部屋なら、ちょうどいい部屋が空いてるじゃない！｣
「それは本当か?!!!｣

リナリーが、ほんとよ。と微笑んで言った。
Aは単純に部屋が見つかり嬉しかった。
…でも、そんなに部屋あったか？
全て誰かの部屋だったと思ったのだが…。
まあ、いい。
俺にとっては都合がいい。
この際どんな部屋でもいい。
Aは少しウキウキしながら、

「…で？その部屋ってのは何処なんだ」

と聞くと、リナリーが再びニコッと微笑み、

「神田の部屋よ。」

と言った。






え？

20:神田の部屋＊1→←18:救世主

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す