マッサージ ページ7
．
Aが今日は家に遊びに来るらしい。
買い物に出たついでに、飯一緒に食いたいらしい。
うん、俺も一緒に食いたい。はよ来てくれ。
と思ってたら、インターホンが鳴る。
「おー、ちょっと待ってや」
『あー、早くう〜！』
「叫ぶな、待てや！」
急いで鍵を開け、扉を開けて、
なんでか叫んでるAを迎え入れる。
『辛い〜痛い〜！』
大量の荷物を持ってあげると、さっさと靴を脱いで、
俺の背中によりかかる。
「なにしてんねん、お前」
突然の行動に、思わず漏れた笑いと共に声をかけると、
『荷物重いし、めっちゃ歩きました』
なんか膝おかしなったし、って俺の背中にむかって文句を言い始めた。
「ちょっとどいてくれへん？
歩かれへんやん」
『わかりましたよ、もう！』
すんなり背中から離れたAに、意外やなあと思いつつ、
荷物をリビングに運ぶ。
…あいつなにしてんの？
「今度はなんやねん、はよ来いよ」
『むり、膝おかしい』
玄関に座り込んで、俺に手をのばしてる。
迎えに来いってか？
わがまま娘め。
『あ、来てくれたんですね、どうもどうも』
と、俺の足から体をつたって、自力で立とうとするから、
ほんまに痛いんかと心配になって、体を支える。
「ほんま、大丈夫か？」
『とりあえず、マッサージ30分コースいけます？』
「いや、無理ですね」
痛そうにしてるくせに、こんな時まで冗談を言うAが面白くてついついノリにのってしまう。
支えたまま、とりあえずソファーに連れて行き、2人で並んで座った。
「足あげや、ここ」
自分の膝を指さし、そう言うと、
『え！40分コース開始！？』
嬉しそうに笑いながら足を乗せるのはいいけど、
10分増えてんな。
「マッサージとかできひんねんけどな、」
．
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作者名：わたちちゃんです | 作成日時：2023年10月14日 5時
