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42話『本部内』 ページ43

あれから車を走らせ数十分

やっとマフィアの本部ビルに戻って来た。

『何か...2日来なかっただけなのに久しぶりの感覚』

「まァ...いつもの様に来てるからな

あっ俺はやる事があるから幹部執務室に居るな」

『うん。分かった』

本部ビルに入った途端 中也お兄ちゃんは走って行った。

忙しなく動く黒服たち

見慣れた風景。もし私が探偵社に行ったらこの風景も見なくなるのかな...

まだ探偵社に行くと決まったわけでない

私がマフィアを裏切れるかも分からない。



マフィアは悪だけど...ここも好き。


マフィアの本部ビルは実家みたいで


マフィアの皆は家族のよう

例えば...

首領は父親の様で 姐様は母親

中也お兄ちゃんはお兄ちゃん

龍くんは...私の方が年下だけど弟みたいで



皆、私にとってはとても大切な存在。


そんな皆を私は裏切れる?

敵になれる?


今の私には出来ない。




『痛っ!』


色々考えて前を全く見ていなかった私は

空いた扉に勢いよく頭をぶつけた。


「?...Aさん!すみません!!

お怪我はありませんか?」

上を見上げると龍くんの顔が。

『大丈夫だよ。私が前を見てなかったから...』

マフィアの幹部補佐が前方不注意で空いた扉に頭をぶつける。

なんてかっこ悪い事でしょう。

「Aさん...どうしたんですか?」

『え?何が...?』

「暗い顔をして...何か悩んでますか?」


...龍くんに気付かれるとは。


『ううん。大丈夫 』


龍くんは私がマフィアに入って数ヶ月後に入った。

2人ともお兄ちゃんのスパルタ教育を受けてたから2人でよく共感してたね

...懐かしい。

「貴方はまだ僕の事を...やはり何でもありません


それより尾崎幹部が探しておりました」


『え?あっうん。分かった』


龍くんは何を言おうとしたのかな...

まぁ...今は早く姐様の所に行かないと。


随分 待たせちゃってるよね…

猛ダッシュで数分 地下に着いた。

重たい扉を開けるとひんやりした空気が漂って来た

血なまぐさい匂い...

そんな事を思いながら階段を降りた。


そこには姐様とその部下の数人その人達を睨む捕虜が居た。

『姐様。お待たせしました』

そう言うと一斉にこちらに視線が向いた。

姐様の部下達はすぐに頭を下げる。

「A。待っていたぞ

早速じゃがお願いできるかぇ?」

『はい。お任せ下さい』


本当はもう人を傷付けたくない...


でも、マフィアの幹部補佐が

そんな甘ったる事を言って許されるわけが無い。

43話『1つの答え』→←41話『お迎え2』



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yukinoyado(プロフ) - 和菓子さん» おぉ!!ありがとうございます!!更新頑張りますっ! (2018年5月6日 18時) (レス) id: fcd1afde8b (このIDを非表示/違反報告)
和菓子 - 1話1話、最後のまとめ方が凄い…! 更新待ってますね! (2018年5月3日 20時) (レス) id: de9df62b61 (このIDを非表示/違反報告)
yukinoyado(プロフ) - 夏咲 ゆきあさん» いえいえ。こちらこそありがとうございます! (2018年4月30日 17時) (レス) id: fcd1afde8b (このIDを非表示/違反報告)
夏咲 ゆきあ(プロフ) - twitterではありがとうございました。応援してます。更新頑張ってください! (2018年4月29日 23時) (レス) id: 9c923fb67a (このIDを非表示/違反報告)
yukinoyado(プロフ) - 凛歌さん» ありがとうございます!頑張りますっ!! (2018年4月29日 23時) (レス) id: fcd1afde8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yukinoyado | 作成日時:2018年3月31日 13時

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