病弱な妹と2人の兄が選ぶ道

『約束の証』 ページ36

『えっ...？なに？』

「約束の証...みたいなもんだ。
もし 破った時はこのネックレスを自分の手で壊せ」

『...分かった。ありがとう』

ネックレスは四葉のクローバーで４つの葉には一つ一つ宝石が入っている。

「石の名前 分かるか？」

『分からない...』

「この赤がガーネット これがダイヤモンド これも赤で赤瑪瑙 それでエメラルド」

『ありがとう...！！』

「どーいたしまして」

向こうに行ったらお兄ちゃんの事 怒ろうと思ったのにこれじゃあ怒れないじゃん！！

私は人を不幸にして来たのに何でこんなに恵まれてるんだろう...本当に私は幸せ者だ。

『中也お兄ちゃん。これ
私が今まで誰にも見せなかったUSB。
この中にはマフィアの情報全部と私が今まで提出した報告書，私が関わった組織の情報...それと中也お兄ちゃんがこれから関わる組織の情報とか全部入ってるから持っていて。パスワードは0426』

私はそう言って中也お兄ちゃんの手に渡した。

みんな私の事だからってパスワード難しいと思ってるけど誰でも解ける単純なもの。

「何かあったら使わせてもらうな。ありがと」

『うん！』

「会いたくなったら何時でも来いよ。
合い鍵はそのまま持ってていいからな」

『定期的に帰ってくるかも』

「俺は嬉しいけどな」

話の話題をコロコロと変えて言いたいことをこの短時間ですべて言ったと思う。

この時の中也お兄ちゃんはずっと笑ってくれていた。


『あっ...』

「どうした？」

『ここからは独り言だと思って。
姐様の所の拷問班でも 捕虜が口を開かなかったら私の部下の時雨を呼んで。時雨には普通の教育の他に拷問の仕方を私が教えたからそれなりには出来ると思う』

「...鬼だな」

『最初は拷問部屋から逃げ出したけど「は？初っ端からAの拷問見させたのか？」え？うん』

「そりゃあ逃げ出すに決まってんだろ。
手前の拷問は殺·しに慣れてる俺らでも吐き気すんだよ」

...そんなに私の拷問って酷いの？

姐様やその部下達はまぁ...最初は確かに倒れた人も居たけど今では普通に見てるのに。

『まぁ...もうそんな場面を見なくていいから』

「あれをやってる手前は気持ち悪くなったりしなかったのか？」

『なるわけないじゃん。お兄ちゃんの方が余っ程 酷かったよ』

そりゃあお兄ちゃんの拷問を見た時はまだ８歳だったから怖くて泣いた。

...今は余っ程の事がないと怖いなんて思わないけどね。


ーー
ネックレスを作るの少々無理がありますが見逃して下さい

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