シングルマザー、始めました 【Daiki.S】

真実 2 ページ14

シゲがAちゃんと別れたとき、あんなに病んだ人見たこと無いぐらいシゲは落ち込んでた







何を言っても聞かへんし、好きなイタズラも一切してこうへん






時たま、隠れて泣いてるときさえもあった








それでも頑張って、デビューっていう大きな夢を叶えた






途中で挫折した俺とは違って、どんだけ苦しい時でもファンの子には心配掛けへんように笑顔でおった









でも、






シゲ、ごめん








そんなシゲを見て、どっか嬉しく思ってしまう自分がおった









俺にもチャンス廻ってくるかも、って期待を抱いていた






やのに、Aちゃんは何も言わず皆の前から突然姿を消した









結局、高校生までにデビュー出来なかったら辞めようということは思ってたけど、そんな悪い性格を持ってた俺は神様にも見捨てられて呆気なく退所




天罰が下った俺は大切な仲間とは別れて違う道に進むことになった





「俺も皆と全然連絡取ってないし、会うこともほとんど無いから安心して？それに誰にも言うつもりないし」







A「…ありがと」







「今は１人で育ててんの？」






A「うん

親は大阪やから、たまにお兄ちゃんに助けてもらってて」







ほら、また心のどこかで嬉しがった俺







「もし手伝えることあったら言って？


俺、学校だけやし」





専門学校も毎日ある訳じゃないし



3年生になった為、残っているのは試験勉強だけで授業も無いから比較的暇





A「そんなん、出来へんよ」






「錦戸君も忙しいんやし、Aちゃんだって仕事してるんやろ？

俺ならいつでも暇やから」




出来ることなら、もう一回チャンスをください




相変わらず、卑怯な俺でごめんなさい

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