いつかの記憶 【キンプリ】

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廉side


仕事が終わり、家に近づいてきたから、紫耀に電話をする。


そして、少し間が空いて、やっとでた紫耀。


やっと出たって思ったら、泣いとった。理由を聞いてみると、ネットの書き込みが、原因やった。



家に入ってみると、静かな部屋に、紫耀の泣き声が、響き渡っとった。


紫耀を、ギュってして落ち着かせようと思ったけど。

紫「…っやだ…」

って言って、俺の肩を押して離れようとする。


甘えたら、迷惑がかかってしまうとか、思っとるんかな？

廉「離さんよ。」

そう言って、さっきより、力強く紫耀に抱き着く。

紫「…っえ？ グスッ」

廉「甘えたら、迷惑がかかる。めんどくさがられる。って、思っとるやろ？

　 ちゃうねん。俺は、甘えてほしいねん。」

紫「…っうそ…。グスッ ほんとはっ…うざいって思って…」

廉「思っとらん。 甘えてくれるのが、すっごく嬉しいねん。 １人で抱えもうとする。
　
そんなことが、１番いややねん。頼ってくれるから、どうすればいいか分かる。
　
甘えてくれるから、一緒に頑張って治していける。 どれも、紫耀が、頼ってくれるからできること。 紫耀が、頼ってくれることが、俺の嬉しさに変わるんや。」


そういうと、紫耀が、「うわーん」 って泣き始めた。

廉「背中に手、まわし？」

紫耀の手をとって、俺の背中にまわせるようにした。

そしたら、弱弱しく、俺の背中に手をまわした。

廉「よしよし。気にせんで、ええからね？頼ってくれて、ありがとう。」



１０分ぐらい泣き続けた紫耀。

紫「…グスッ」

廉「ん？ 落ち着いた？」


紫耀が、体を離したから、落ち着いたんかな？って、思った。



紫「…ん。 ありがとう、廉。 頼ってばっかりで、ごめんなさい。」

廉「だーかーら。頼られるのが、嬉しいんやって！！ これからも、いっぱい頼ってな？」

紫「いいの？」

廉「ふふっ、何回言わせんねん(笑) 全然ええで？」

紫「…よろしくお願いします。 ありがとう。」

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