37.循環 ページ37
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再び廉の元を訪れた私に
彼は、明らかに戸惑っていた。
驚いた廉の顔を見て
一応彼にもそういう自覚はあるんだなと
私は少し、安心した。
貴「約束。してもらいに、来た。」
いきなりそう呟く私に
考えあぐねる様子の彼。
貴「もう2度と、勇太には手を出さないで。」
それくらいの犠牲は、払ったつもりだよ。
彼は、私の瞳をまっすぐに見つめて
ふっと笑った。
廉「そんなに、あいつが大事？
自分の身体を、差し出してもいい程。」
大事だよ。
あなたなんかより、ずっと。
貴「条件は、受け入れる。
だから廉も、私のお願い、聞いてくれるよね？」
廉は、しばらく無表情のまま
何も言わなかった。
まるで、何処まで私が自分の思い通りになるのか
品定めしているみたいに。
廉「………ええよ。
その代わり、俺の言うことは絶対や。」
そう言って、廉は
私に顔を近づける。
私は、ゆっくりと瞳を閉じた。
………唇に感じる、廉の熱。
廉のキスは、貪欲に私を求めているのが分かる
貪るような、そんなキス。
どんなに心が拒絶していても
身体だけは………快楽に、堕ちていく。
少し唇を離して
廉が私の瞳の中を覗き込んだ。
廉「…………A、ごめん………。」
そう言って
廉が私の身体を抱きしめる。
貴「…………廉？」
私は驚いて、廉の顔を覗き込もうとした。
だけど廉は、私をぎゅっと抱きしめたまま
離さない。
廉「…………もう2度と
口きいてくれへんのかと思った………。」
か細い声で、そう呟く彼に
何故だろう、憎いはずなのに
胸がしめつけられそうになった。
廉…………。
幼い子どものように
こんな風にしか自分を表現出来ない廉が
なんだか切なかった。
もしも、廉が小さい頃から
誰かがずっと傍にいて
近くで彼を守ってあげられていたなら
彼は、こんな風に
歪んだりしなかったのだろうか。
貴「廉…………。」
私は、廉の頬を両手で挟んで
その唇に、自らの唇を重ねた。
驚いたように、目を見張る彼。
もしかしたら
彼も私と同じくらい
傷ついていたのかもしれない。
私が、彼を愛してあげることが出来たら
この人は、満たされるのかな？
紫耀。
あなたが私に
愛を、与えてくれたみたいに。
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わー - この続編はどつすれば見れますか？ (2017年4月9日 12時) (
レス) id: 90c96905a7 (このIDを非表示/違反報告)
朱々 - パスワード教えてください!! (2017年4月8日 21時) (レス) id: 620869417f (このIDを非表示/違反報告)
かりん - あれ、この作品って5までありませんでしたっけ？？作り直したんですか？？ (2017年4月3日 9時) (レス) id: 7ebf97f1ef (このIDを非表示/違反報告)
砂糖勝利(プロフ) - この小説のパスワードを教えていただきたいです。 (2017年3月31日 13時) (レス) id: 6238d04a05 (このIDを非表示/違反報告)
れんゆき(プロフ) - 更新を毎回楽しみにしています！続きを見たいのでパスワード教えていただきたいです！ (2017年3月21日 0時) (レス) id: b72ed3749d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2015年7月22日 12時
