20.君を見つけた日-ren- ページ20
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そんな時やった。
俺が、あいつを見つけたんは。
月初の、教科習熟度別クラス編成発表の日
いつも見かけない奴が
俺をガン見してるのに気づいた。
他の奴らは、大抵
俺に怯えて目を逸らすか
憧憬する眼差しを向けるかのどちらかで
こんな風に、真顔で俺を見てくる奴なんか
まずいなかった。
廉「何見てんねん。」
俺が声をかけると、そいつは
ポカンとした表情で
周りをキョロキョロしだす。
………こいつ、俺のことを知らない？
まさかとは思ったけど
この学院にそんな奴がいるなんて思うと
俺は何故だか、興味が湧いた。
よく見ると、彼女はとても可愛い顔をしていて
何も知らないその純粋無垢な感じが
男の本能をくすぐった。
VIPルームに来いと言われて
今まで来なかった奴はいない。
何故なら
俺の機嫌を損ねるのがどういうことなのか
知らないバカな奴なんて
1人もいなかったから。
でもあいつ
ホンマに何も知らなそうやったからなぁ。
そう思った俺は、顕嵐に
彼女に水を向けさせるよう、促した。
言う通り、彼女は俺を訪ねて
VIPルームまでやって来た。
制服の下に体操着
この暑いのに厚手カーディガンという
おかしな格好で。
貴「あなたは、間違ってる。」
はっきりとそう口にする彼女に
俺は、思い通りにならない苛立ちを感じながらも
何処かで、そう言ってくれる人間を
ずっとずっと待っていたことに気づいた。
無理矢理キスをして
泣かせてしまっても
彼女は、決して
俺に迎合することはなかった。
その芯の強さに
俺は、今までにない感情が
湧いてくるのを感じていた。
結局その日は
俺を見抜くまっすぐな瞳に耐え切れず
部屋を追い出してしまったけど
“彼女を手に入れたい”
俺は、初めて
1人の女に対して強くそう思ったのを
今でもはっきり覚えている。
こんな子がずっと傍にいてくれたら
俺はきっと、まともになれる。
俺がずっと欲しかったものを
彼女なら、俺に与えてくれる。
そう思った。
俺は初めて、心から
誰かに優しくしたいと思った。
無理矢理自分のものにするんじゃなくて
この手で、君を大切にしたいと思った。
君の、笑顔が見たい。
こんな気持ちは、初めてだよ。
A………＿＿＿。
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21.誰かを守ることで、与えられるもの-sho-→←19.生い立ち-ren-
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わー - この続編はどつすれば見れますか？ (2017年4月9日 12時) (
レス) id: 90c96905a7 (このIDを非表示/違反報告)
朱々 - パスワード教えてください!! (2017年4月8日 21時) (レス) id: 620869417f (このIDを非表示/違反報告)
かりん - あれ、この作品って5までありませんでしたっけ？？作り直したんですか？？ (2017年4月3日 9時) (レス) id: 7ebf97f1ef (このIDを非表示/違反報告)
砂糖勝利(プロフ) - この小説のパスワードを教えていただきたいです。 (2017年3月31日 13時) (レス) id: 6238d04a05 (このIDを非表示/違反報告)
れんゆき(プロフ) - 更新を毎回楽しみにしています！続きを見たいのでパスワード教えていただきたいです！ (2017年3月21日 0時) (レス) id: b72ed3749d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2015年7月22日 12時
