The Shade Japan ～我らの挑戦～ sixth【イナオリ】【シェイドジャパン】 (ページ9)

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信用できない（愛川瑠璃&水神矢美幸）ページ9

今、スタメン発表が副監督の口から告げられた。私が入っているとは思わなかった。
せっかくのイナズマジャパンとの試合だ。
二つのチームを試合前に混乱に陥れてやる。

先日、オリオンの会長さんと二人で密会している副監督の姿を見た。
そのことを起爆剤にしていこうと思う。

「試合の前に、みなさん少しお時間いいですか？」

美幸｢…………｣

息を吸い一呼吸置いてから、相手チームにも聞こえるよう大きな声で話し始める。

「副監督。あなたのことを信用できません」

美幸「……そう、理由は？｣

「私、見てしまったんですよ。オリオン財団の会長さんと密会しているところを。一度ではなく、何度も」

「密会……ねぇ……そんなこと、やった覚えなんてない。私はあの人の愛人。それがいけないことなのかしら？まぁ信用できないなら、勝手にそうしていればいいわよ。それが選手である貴方の意見なら私は受け入れます、勝手にしなさい｣

イナズマジャパンの人たちも、私たちの不穏な雰囲気が気になるのかチラチラと様子を横目で見ている。

「このチームで監督である以上、敵対勢力の長とそういう関係になるのは疑問を感じます。このチームにはイナズマジャパンと繋がっている選手もいますよね？そういう選手から情報を奪い、イナズマジャパンやこのチームの情報を流しているんじゃないですか？」

｢選手の情報など一切流してない。私はあそこには『ケーキを食べに行ってるだけよ』(←本当です)｣

「そもそも、愛人なのに密会していないというのも嘘ですよね。敵対勢力の長と、ただケーキを食べただけ、ね。ケーキを食べながら、こちらの情報を話している可能性もあります」

どうしたのかと、周りに二つのチームの人間が集まってくる。

｢……密会密会うるさいわね、何度も言います。私は密会はしてない。そもそも密会するほどの情報を私は持ってない、持ってたら動揺はしてるわよ？それでも信用できないなら、勝手にしなさい。一応言うわよ？貴方は、救われてるの、大切な者に。それを信用出来ないなら、好きにしなさい？後悔しても知りませんから(ﾁﾗｯと霜月見る)｣

そーちゃんのことを話しに出され、頭に血が上る。
やっぱり副監督は、このタイミングで潰すべきだと判断した。