The Shade Japan ～我らの挑戦～ sixth【イナオリ】【シェイドジャパン】 (ページ35)

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襲撃者(枷宮青蘭&アゲハ・ギリカナン) ページ35

二人は出口へ向かって歩き続ける

途中で鉢合わせしてしまうSPを青蘭は蹴散らしていく

「アゲハさん、次はどっちに曲がればいいですか？」

アゲハ「こっち！右！！」

「っ！危ない！！」

間一髪、青蘭はアゲハを押し倒す

突如襲ってきた殺気と共にパサリと音をたてて青蘭の髪の毛が落ちる

そう、青蘭の長い髪が見事なまでに短くなっていたのだ

アゲハ「！？青蘭、髪の毛…………！！」

「大丈夫です、それにしても・・・刃物とは物騒なものをお持ちで」

青蘭はアゲハを守ろうと自分の背中に隠す

「お褒めに預かり光栄ですね」

コツコツと足音をたてて襲撃してきたであろう人物が正体を現した

手には長い仕込みの剣を持った青年だった

「困るんですよ、せっかくの実験台に逃げられるなんて」

襲撃してきた者の顔立ちにアゲハは違和感を覚える

アゲハ｢？(そっくり、青蘭………けど！)青蘭、守る……アゲハ、負けない！！お前、倒す！」

「おやおや、威勢のいいプリンセスですね、ですがまずはそこの勇ましい騎士くんから潰してあげましょうか」

アゲハと青年が話している間に青蘭が懐に入りこむ

「アゲハさんから離れろ！」

青蘭の蹴りを青年は余裕でかわす

「いい蹴りですね、でも・・・」

アゲハ「青蘭！！危ない！！」

青年が持ってた剣の柄頭が青蘭の腹に直撃する

「ぐっ！？」

「もう少し気配は消した方がいいですね」

アゲハ「青蘭！！」

倒れこむ青蘭を青年はそのまま抱きしめ、首元に剣の刃の部分をそえる

アゲハ「青蘭！！辞めろ！！辞めろ！！
青蘭、を、傷つける、奴、は、許さない！
青蘭、を、返せ！返せ！」

興奮した状態のアゲハに青年は冷たくいい放つ

「うるさいですよ、とにかく私に従ってもらいますよ」

アゲハ「ｸﾞﾙﾙﾙｯ……！！」

「今、この少年の命は私の手の中にあります。いくら強化された貴方でも私が剣を動かすのに間に合いませんよ」

アゲハ「青蘭、は、アゲハ、が、守る……なのに、なのに……！！お前、は、許さない……！」

警戒するアゲハに青年は打って変わって柔らかい笑みを浮かべた

その笑みはアゲハがよく知る人物と瓜二つだった

アゲハ「……青蘭……？」

「大丈夫、私は自分の弟を手にかけるほど冷たい男ではありませんので」

アゲハ「…………刻印、刻め……ば、青蘭、を、返して、くれるの？なら、アゲハ……やる……」