The Shade Japan ～我らの挑戦～ second【イナオリ】【シェイドジャパン】 (ページ11)

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囚われのお姫様だったらいいのに(積木咲良）ページ11

咲良side

「いててて…」

怖いおばさん達が去ってから、スマホをポケットからなんとか取り出そうと無理な体勢をとっていた。

私が人質なら殺されることはしばらくないだろうという考えに至り、意外と落ち着いていた。

「私が囚われのお姫様なら、王子様のタツヤくんが助けに来てくれるのにな」

自分でも痛いと思う妄想をしてしまう。
その時に、誰かが話しかけてきた

「大丈夫？今、助ける。捕まって？(ﾋｮｲｯ｣

白色の綺麗な髪をした年下に見える女の子。

「きゃ！？誰！！？」

｢話、あと！大丈夫、味方、信じる。窓、飛び降りる、ちゃんと、捕まって？(ﾆｺｯ｣

知らない人からそんなこと言われても…

「え、ちょっ、誰？怖い怖い！」

｢大丈夫！アゲハ、任せて！行くよ！(窓から飛び降りる)｣

「嘘、え、きゃあああああっ！！！」

｢……はぁぁぁあっ！(華麗に着地)……逃げる！しっかり、捕まる！行くよ？(ﾀﾞｯｼｭ｣

華麗に着地した後、行くよと言い終わる前に女の子は走り出していた。

「無理、降ろして！怖いっ！！」

絶叫系アトラクションは得意だが、人間が乗り物みたいなスピードを出すのは初めてでものすごく怖い。