【妖怪学園Y】白兎と宇宙人【霧隠ラント】 (ページ3)

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2　変わりゆく雰囲気と、変わった組織。ページ3

「羨ましすぎるぜ、人間ピラミッド！」

「ズコーッ！！なんでそうなるの、ジンペイ君は！？」

暗くなった雰囲気を、いつものようにジンペイが明るく変化させる。

「だって、かっこいいじゃん！マタロウもそう思うだろ？？」

「確かに権力持ってるキャラってそういうことしがちだけど……現実で起こるとなると、ちょっと引くかな」

マタロウの意見にジンペイは不思議そうに首をかしげた。

「そうか～？かっこいいと思うんだけどなぁ～」

そんな二人の会話をフブキは呆れたように見つめ、コマは微笑ましそうに見つめている。

メラも彼らを見て、少しホッとしたようだ。

「ところで、学園ヤクザって何者なんだ？」

思い出したかのように言ったジンペイの問いに、コマがスマホを見ながら答える。

「Ｙペディアによると、学園マフィアに並ぶほどの実力と権力を持つ組織らしいよ。でも、組織自体ができたのはつい最近みたい。

それで、学園ヤクザのトップは白兎イナバ先輩。３年生で、フブキさんと同じくＩＴ基準入学者らしいんだ」

コマが、イナバの顔写真をジンペイたちに見せる。

薄い桃色の長髪に、うさぎの耳のような二本のアホ毛。赤い瞳は宝石のようにキレイで、つい見入ってしまう。

「キレイな人だね……」

マタロウがメガネの位置を直しながら言った。

「なんというか、うさぎみたいじゃない？名前も見た目も全体的に」

フブキが言った。彼女の言葉に他のメンバーもうなずく。

「そういえば、学園ヤクザって生徒会とはどんな感じなのかな？」

マタロウがコマに尋ねた。ちょっと待ってね、と言い、コマはＹペディアで調べ始める。

「やっぱり仲悪いのかな？コマ君」

ジンペイがそう尋ねた。コマはスマホから顔を上げ、口を開く。

「対立はしてないみたい。お互いに助けあってて、共存関係にある、って書いてる。

でも学園マフィアとは対立してるって」

生徒会と共存し、学園マフィアと対立している、学園ヤクザという組織。

たまたまなのか、またまたなのか。

マタロウは、少し先の出来事が見えた。

否、見えてしまった。

「……来る」

「ん？どうしたんだよ、マタロウ？」

ジンペイがマタロウの肩に手を置く。

マタロウの体は震えていた。

「ここに、来るんだ。

＿＿白兎イナバさんが」