人生とは甘美である。3 Jun.M (ページ13)

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いきなり私に手を合わせ同意を求められびっくりして、

「え、そ、そうですね？」と答えると

「困らせてんじゃんか(笑)」と潤が和やかに笑う。

私のそばに寄って、頭に手をポンっと乗せると、

「そう。…ガールフレンド(笑)
紹介しようと思って今日連れてきた。
園田Aさん。」

「あらあらお熱いわね(笑)
えっと…Aさんと呼んでいいかしら？
今日は来てくれてありがとう。」

「っ…はい、大丈夫です。初めまして」

「初めまして。
明凰園の施設長の尾上です。
さっ、どうぞ中入って」

案内されると、そこには30人ほどの子供たちがいた。

年齢層は小さい子もいれば、高校生くらいの子達までいる。

スタッフだと伺える人たちは、若い女の人もいれば、施設長と同世代であろう女性もいる。

「潤ちゃんだー！」

潤は、小さい男の子からいきなりタックルを受けていた。

高校生ぐらいに見える男の子も女の子も、潤を見ると嬉しそうな顔になった。

「やっと来たのかよ、おせぇよー！」

「うるせぇなー、忙しいんだよ。
これでも社長やってるんで(笑)」

「うわ、うぜぇー！(笑)」

一気に周りが賑やかになる。

たぶん。

きっと。

恐らくではない。

ここは児童養護施設。