ふられた 12 ページ12
部活が終わり、しょぼくれた及川を連れて岩泉、花巻、松川、国見、金田一がいつもの中華屋へ入る。
席に着き、店員のおばちゃんが淹れてくれた水が全員に回った時、花巻が口を開いた。
花「えー、今から、及川(笑)…失礼。及川の傷心パーティを始めます。」
松「はい。」
岩「及川、これ使え。」
岩泉が部室から持ってきた三角帽子と「本日の主役」と書かれたタスキを及川に渡した。
金「え?及川さん傷心したんですか?」
国「なんでかは知らないけどそうみたいだね。」
花「みなさん手元に水はありますか。」
岩「はい。」
花「では、グラスを持ってください。及川……
玉砕おめでとー!!!かんぱーい!!」
国「かんぱーい」
及川以外の全員が水が入ったコップを交わす。
及「ちょっと!これほんとに傷心パーティなの?!傷口に塩塗りたくってない?!」
松「塗りたくってねーよ!はい、かんぱーい」
三角帽子を被せられた及川は戸惑いながらも全員と乾杯した。
傷心パーティと言う名のお食事会が始まり暫く経った頃、金田一は及川の話を親身になって聞いていた。
金「じゃあその一目惚れしたエンジェル先輩に、先輩は思い切って告白したんですか?!」
国「エンジェル先輩…」
及「そうなの、でも、ふられちゃった…。」
及川は氷の入ったコップを傾けた。
岩「金田一、あんまり及川に深入りすんなよ〜。めんどくせえから。」
金「そんな!先輩が可哀想じゃないですか!」
及「金田一は優しいなぁ…あれ、こんなに優しくされたのいつぶりだろう…うっ。」
金田一は涙ぐむ及川の背中を優しく摩った。
金「でも先輩、今回はタイミングがあんまりよく無かっただけじゃないですか?万全のタイミングなら成功しますよ!」
金田一が及川にエールを送った。
及「金田一…。うん、そうだよね…。」
金「そうですよ!タイミングが悪かっただけです!」
及「…うん!きっとそうだよね!金田一ありがとう!」
金田一と及川が感極まって抱き合った。
岩「あー、言わんこっちゃねえ。」
花「及川が復活してしまった。」
国「すみません。後で金田一絞めときます。」
1062人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かなめ | 作成日時:2017年8月25日 16時