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薬種を買った帰り ページ3

結局、2人とも鬼の討伐に問題はなかった。
Aはもちろん、カナヲにも。

『うーん...終わった〜...』
刀を鞘に収め、両手を空に伸ばして背伸びをする。

カ「...」
そんなAを見て、思わず笑顔が溢れてしまうカナヲが1人。

『じゃ、帰ろっか!みんな待ってるもんね』
カ「...待って、A。」

このまま帰ってはダメだと、Aの隊服の裾を引っ張って足を止めさせる。

『どうしたの?』と聞かれると、カナヲは「薬種...買いに...」と、半ば言いかけるように答えた。

するとAの表情は明るくなる。
『あ、薬種買いに行ってきてってしのぶ様に言われたんだね。分かった!じゃー、一緒に行こっか!』
カ「...うん。」
Aは元気に、カナヲは嬉しそうに、人里へ向かった。



カナヲはあまり口を聞く方では無いので、Aが薬種のメモをもらい、ちゃっちゃと指示を出す。

『じゃあ今度こそ帰ろっか』
カ「...うん...」

カナヲがAの横に並んで歩き始めた時、突然Aの足が止まる。

『...忘れてた...』
カ「...?...何か、あった...?」
『ごめんっ、カナヲ!!!!先帰っててー!!!!』

機関車にも劣らないほどの速度で人里へ戻って行ったAを見て、「どうしたんだろう」と疑問に思い首を傾げるカナヲ。
でもすぐに「まぁ、そんなこともあるか」と思い直し、1人で鬼殺隊へ帰ろうと、足を進めるカナヲ。

その道中に「結局Aはなんだったのだろう」と考えながら帰った。

誰もいない蝶屋敷→←こんな話は聞いてない



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作者名:音戸あやめ | 作成日時:2021年5月19日 21時

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