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甘いコーヒーと君の香り #7 ページ8

ピコッと通知を知らせる音がバックから聞こえてついいつもの癖で開いてしまう。

「な、っえ!?」

開いて見ればそれは目の前の大人気アイドルこと叶くんからのようで。

「ケーキ美味しい…じゃないですって!ちゃっかり私の服写っちゃってますし!」

ほんとに明日炎上しちゃうのか私!?

「知ってるよ、ふふ」

心底優しい顔で微笑むからそれ以上何も言えなくなっちゃったじゃん。

「…怒ってる?」

「…炎上しても知らないんだからって思っただけ…」

「ふふっ、僕はAのことすきだよ、」

照れている様に見えるのも全部叶くんのせいで…。

初めて見た真面目な顔にまたドキドキしてる。

「それは!…リスナーとしての好きなんじゃ…」

「…ここまで分かりやすくしてもわからない?Aって結構鈍感だったりする?笑」

「ちょっと強引だったし、また今度…ね?」

また”今度”がある事にも、何を今度なのかツッコミたい所は沢山あるが…。

「えあ、うん…?」

キラキラ格好良い彼と美味しいケーキに免じて見逃してあげよう。

あとブラックコーヒーにミルクと砂糖を沢山入れていることにも。

「それじゃいこっか、」

彼がミルクティー色の液体を飲み干した頃。

可愛いカーテンのかかった窓を除けば空は夕暮色に染まっている。

そんなに長時間ここに居たのか。

すぐに時間がすぎてしまう事実が遠足みたいで。

「A…?」

離れるのが名残惜しくてアンティークモチーフの椅子におしりがくっついたように離れない。

「…」

クスッと笑った後に席から立ち上がった彼はコツコツと靴を鳴らして私へ目線を合わせ屈んでくれた。

椅子に座ったままの私と手を伸ばす彼はまるでシンデレラのようだ。

「もしかして帰るの寂しくなっちゃった?…じゃあね、ちょっと目瞑ってて?」

軽く目を手で隠されてそれに従うように目を閉じる。

聞こえるのはコツコツとこれまた靴を鳴らす音と、チャラ…と何かがぶつかる音。

「首…ちょっとだけ失礼するね、…よし」

開けていいよ、と声をかけられ違和感のある首元に視線を落とせば水色に輝く可愛らしいネックレスが。

「え、これ、は…?」

「僕からのプレゼント…どうかな?本当は渡すのはもう少し後にしようと思ったんだけど君があんまり可愛くて…」

夕日に照らされて居るせいか何となく頬が少し赤い気がする。

油断していた瞬間ふわりと優しく抱きしめられる。

香水の甘い匂いと彼自身の温もりに酷く頭がクラクラしていた。

笑顔が良く似合う #8→←それ確信犯じゃん! #6


ラッキー歌みた・オリジ曲

AXF /サマータイムレコード


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いちごミルク(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2021年9月7日 0時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
るん - 宵似-よいじ-さん» まだまだ投稿したてですがそんな風に言って頂けて光栄です…!コメントもありがとうございます~! (2021年5月30日 20時) (レス) id: ca7dc5da1e (このIDを非表示/違反報告)
宵似-よいじ- - 何故投票は一回しか押せないのだろうか…。 世界観に引き込むのがとっても上手で思わずどんどん読み進めてしまいました!好きです!是非応援させてください。 (2021年5月30日 14時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
るん - おかかさん» コメントありがとうございます!拙い小説ですが完結まで読んでくれると嬉しいです~! (2021年5月29日 6時) (レス) id: ca7dc5da1e (このIDを非表示/違反報告)
おかか - すごく好きです!これからも無理しない程度に更新頑張ってください^^* (2021年5月29日 1時) (レス) id: ef0e1184cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るん | 作成日時:2021年5月25日 16時

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