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「滝川 雅貴、２３歳。
好きな食べ物は生姜焼き。苦手なのはオニオンスライス。
特技はお払いと御祈祷です。よろしくお願いします」
乃愛は誰ですか？とトミー先生に尋ねる。
雅さんはトミー先生の知り合いらしく、弓道歴１５年らしい。
てことは…８歳から弓を引いていたんだ。すご…。
湊と海斗が嬉しそうに雅さんに話しかけていたり、各々が自己紹介をしていたのをボーっと眺めていた。
ゆうなたちも自己紹介を終えたようで、雅さんの視線が私へ移った。
「あ、えっと！相楽 心音です！
相楽でも心音でも好きに呼んでください！なんなら心(ココ)でもいいですよ！
よろしくお願いします。」
「フハッ、元気だな〜。
よろしくな、心音」
いつもの私のノリで自己紹介すると雅さんは笑い私の名前を呼ぶ。
…これが大人の余裕か。
練習が始まって私はいつも通りゆうなや乃愛、梨可の射を見ていく。
「乃愛〜少し肘が浮き気味だから、引き分けてくるときもう少し背筋を使って引いてみて。」
「わかりましたわ」
乃愛の引く姿をじっくり見つめる。
ーシャン パスッ
「そうそう！そんな感じだよ〜乃愛！」
「ありがとうざいます、心音」
左手でオッケーと作っていると「お前は引かないのか？」と雅さんが後ろから声をかけてきた。
「ん〜？引きますよ！
でも、見取り稽古って言って他の人の射を見て勉強するもの大事でしょ？
それに見ているとその人の癖とか、射を見てこうした方がいいよって伝えて、
その子が中るようになったら嬉しいじゃないですか」
「まぁ、確かに」と頷いた雅さんを確認して、私巻き藁引いてきますねと雅さんから離れた。
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作者名：銀河 | 作成日時：2019年2月1日 21時
