ツルネー風舞高校弓道部ー 3

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「みんな！すごいよ、決勝進出！」

「正直ここまでくるとは思いませんでしたわ！」

「大したものだ。」


女子の興奮が治まらないみたいようだ。

キラキラと目を輝かせる彼女が可愛く思えてしまう。


「雅貴の鉢巻のおかげだなぁ」


中崎さんも決勝進出をともに喜んでくれる。

湊が「蓮さんに連絡する？」と言い、その言葉に七緒が「ナイスシャレ」と反応する。


リラックスもできているようで安心した。


みんなの様子を見守りつつ、次の桐先の試合を見に行くことになった。


女子は客席から観戦することになった。

そこには蓮さんがいてカメラを構えている。


「雅さんの方はいいの？」

「雅貴の奴、俺はいいから試合の様子撮ってきてくれ〜ってさ」


雅さんらしい。


視線を射場に移すと桐先は行射を始めていた。


流石、桐先と言った所だろう安定している。

けど、中の双子の片割れの子、万次くんだったかな…様子がおかしい。


”早打ちばかりしていると、いつか本当に早気になるよ”


湊が忠告のように彼等に言っていたあの言葉。

それは決して間違いじゃない。

むしろ、早気という沼はそれほどはまりやすくて抜けにくいもの。


彼の薄々違和感に気付いているのだろう。

表情が暗い。


それに対して、愁は何か楽しそうだった。


決勝の相手はやっぱり、桐先に決定した。

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