十九 ページ19
「”境内に散らばりし五つの宝玉を集めよ。ただし気をつけよ。宝玉にはそれぞれ悪霊がそれを拒む。”」
宝玉って宝石？
そんな目立つものあったかな。
「ほんなら行ってくるわ。皆は表で待ってて。」
そう言って神ちゃんは歩き出そうとする。
「え、場所わかってるん？」
しげが思わず引き止める。
確かに。
神ちゃんは振り返って少しだけ微笑む。
「全部"見えてる"。」
それだけ言うと、行ってしまった。
めっちゃカッコええ。
表に移動して神ちゃんを待つ間、話題は�陲舛磴鵑力辰濃�ち切りだ。
「能力知ったんはいつからなん？」
照史は聞きたくてたまらなかった様子だ。
俺も同じ陰陽師の子孫として気になる。
「物心ついた時から。俺、一回死んでんねん。」
「「「「「は？」」」」」
全員の声が重なる。
何を言ってるんだこの人は。
「あ、えーとお母ちゃんの腹にいた時な。一回死んだんやけど、何故か生き返ったらしくて。」
聞くと�陲舛磴鵑老算个�三人いて、末っ子らしい。
家系的に誰かが能力を持っているはずだったが、兄姉達に能力はなかったそうだ。
能力を持っていると期待されていたが、お腹の中で亡くなってしまい家族は悲しみに包まれた。
しかし医者から生きていると聞かされ、親が能力者である事を確信したらしい。
そこからは能力者として家業を継ぐ為に、物心がついた時から鍛錬をしているそうだ。
「家業って何なん？」
流星が石段に腰かけつつ聞く。
神ちゃんが帰ってくるまではまだ時間がかかると判断したんだろう。
「神社や。そこそこ大きいねんで。」
�陲舛磴鵑肋�しだけ微笑んだ。
その姿を見たしげが�陲舛磴鵑領戮忘造襦�
俺も座ろ。
「俺ら能力者がこのサークルに集まってるのは、何かに引き寄せられてるんちゃうかって思ってたんやけど、それは�陲舛磴鵑笋辰燭鵑笋福�」
「え？」
�陲舛磴鵑鰐椶鬟僖船�リさせている。
「だって俺らには守護獣がついてる。その守護獣たちは�陲舛磴鷏侏海犬磴覆い範辰擦覆ぁ�やから守護獣が俺らを引き合わせたんちゃうかな。」
しげの言葉に、全員が笑顔になった。
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作者名：かんた | 作成日時：2020年4月30日 23時
