近くて、遠い。 -鮎川奏多- P2

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A「どう？来てくれるって？」








体育館の入り口付近で
凛々子さんに電話していた奏多









あのトリオの為にね









奏「おう。喜んでたよ」







A「私も嬉しいな〜。凛々子さんが来てくれたら、負けても皆ハッピーだろうだからね」









奏「なんでそう負けるって決めるんだよお前らはさ」







A「いじってんの〜っ、内心勝つって信じてるから」






奏「負けたらどうすんだよ？」






A「奏多を殴るしか」





奏「うわこわ」









久々かも、
こんなふざけあったの。









____嬉しい。









A「てかキスとか、美麗かっこよ過ぎだよ」








奏「”好き”が抑えきれなかったんだな」







A「我慢してたもんね」






A「私もそんなことしてみたいよ…」









美麗みたいに、
キス。





なんてできるわけないけど









奏「なんだよお前好きな人いたのかよ」









A「いるよ」







いますとも、すぐ隣に。









奏「誰だよ？」




A「知らな〜い」









笑いながら奏多を見ると
奏多も私を見た









奏「…」



A「…」









私を見下ろす奏多の顔に
私の顔を近づけた

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