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肆拾参 ページ45

 

 
 
 









筈だった。



縄は、私の首を吊る前に根元付近を斬られ、
私はそのまま膝まずいた。




誰かの手が私の服の襟を掴んだ。

抵抗もせず、されるがまま誰かと向き合う。









 




 
 
 
なんで、とめるの?








 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


こんなの、要らないでしょ?









「っ何してるんだ!!
自分が何をしたのかわかっているのか!!」







竈門さんだった。
後ろには、金髪の男の人が立っている。
異国の方…?









こんな場面なのに、そういうことばかり頭に浮かぶ。




「…ごめん、なさい。」







掠れた声。



彼はまだ険しい顔を浮かべていた。









どうして?やはり人様の屋敷で死のうとしたことを怒っているの?


幸い、斬られたのは根元。まだ縄の長さは充分といえる。

首にだらしなく掛かったままの縄を見ながら思う。









「どうしたのですか?…っ!」





胡蝶さんが来た。



ごめんなさい。人様の屋敷で。
やり直して来ます。









自分の屋敷でやり直そう、と
この状況に、緩んだ竈門さんの手をゆっくりと取り、立ち上がろうとした。






が、その瞬間胡蝶さんに強く肩を抑えられた。




目の前に胡蝶さんが座る。

竈門さんと金髪の方はいつの間にか私の後ろにまわっていた。









胡蝶さんが口を開いた。







「…何故、このような事をしたのですか?」



冷静な言葉。
でもその顔は、険しく、泣きそうだった。







「…っ、すみません…。」


ただ、死んだ後の処理が楽かなという考えで蝶屋敷でやってしまった、…。

本当にごめんなさい…。



「っ…!私は理由を聞いているんです!」





胡蝶さんが声をあらげる。









 
 
 
 
 
 
 
 
 
 




…でも。







「良いから、言ってみてください。

大丈夫です。」







私は、優しい言葉に促され、意を決して口を開いた。







「…今回、私だけ鬼気術に掛かってしまいました。

…柱失格です。


なので、これ以上皆様に御迷惑をおかけしない為にも、…と。」



「…すみません。

死んだ後、処理しやすい様にと、

でもこのような行為を人様の御屋敷で」









パァンッ





胡蝶さんに頬を叩かれた。

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- ゆきえさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります! (2019年11月3日 23時) (レス) id: c63990faea (このIDを非表示/違反報告)
- ゆきえさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります! (2019年11月3日 23時) (レス) id: c63990faea (このIDを非表示/違反報告)
ゆきえ - こんばんは、読んでみたら凄く好みでした。更新頑張ってください! (2019年11月2日 22時) (レス) id: 7a259da409 (このIDを非表示/違反報告)
- 零さん» コメントありがとうございます!! すみません!直しておきます! (2019年10月16日 23時) (レス) id: c63990faea (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します!富岡さんは「富」ではなく「冨」ですよ。これからも頑張ってください! (2019年10月16日 23時) (レス) id: da18fbc248 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月9日 22時

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