弐拾捌 ページ30
煉獄sibe
「うむ!とっても旨かった!」
「はい!とっても、美味しかったです。」
いやー、しかし相変わらず甘露寺はよく食うなぁ!
とても良いことだ!
俺たちは、支払いをして店の外へ出た。
俺のよく行くこの店に柱全員でこれて本当に良かった!
哀透少女も、料理を食べはしていなかったが、一歩前進だろう!
「…煉獄さん。」
ん?俺は後ろを振り返る。
そこには、店の店主が少し伏し目がちに此方を見ていた。
いつもより、元気がないな…。
どうしたのだろうか。
「なんでしょう!」
この店の店主とは、来るたびに話していたが、このように呼び止められたのは初めてであった。
俺はチラと皆の方を確認する。
皆はまだ歩き初めてはいなかった。
橋の一歩手前辺りの端の方にいた。
恐らくまだ胡蝶と冨岡の言い合いが終わってないのだろう。
いつも大声の覇気のある店主が静かな声で呼び止めると言うことは、恐らく聞かれたくない話たろう、と俺は解釈した。
この距離なら平気だろう。
店主が口を開いた。
「いやね、大した事じゃあないんだが、ちと心配になってね。」
「心配?
何のことですか!」
「一番最初にきたあの女の子のことさぁ。
皆を待ってる時数分だけ、あの子居眠りしてたんだけどずっと魘されててねぇ。
で、起きたら起きたで過呼吸とまではいかんが、呼吸が苦しそうだったし。」
っ!!!
魘されてた…?
何の夢を見ていたんだ?過去の事か?
だから食事を取らなかったのか?
「…哀透少女は元々体が強くないんだ。」
「ああ、そうなのかい。
病気とかじゃなくて良かったよ。」
笑顔で安堵のしたような表情をだす店主。
「俺もきちんと気にかけますので!」
「煉獄さんが言うんなら安心だわ。
また来てちょうだいね。」
「ええ、勿論!」
そういって、俺は皆がいる方へ向かった。
クソっ!!!
どうして、気づけなかった…!!
この、
こんな俺のどこが…!!
安心できるというんだ…!!!
俺は顔をしかめ、拳を固く握りしめた。
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蔚 - ゆきえさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります! (2019年11月3日 23時) (レス) id: c63990faea (このIDを非表示/違反報告)
蔚 - ゆきえさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります! (2019年11月3日 23時) (レス) id: c63990faea (このIDを非表示/違反報告)
ゆきえ - こんばんは、読んでみたら凄く好みでした。更新頑張ってください! (2019年11月2日 22時) (レス) id: 7a259da409 (このIDを非表示/違反報告)
蔚 - 零さん» コメントありがとうございます!! すみません!直しておきます! (2019年10月16日 23時) (レス) id: c63990faea (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - コメント失礼します!富岡さんは「富」ではなく「冨」ですよ。これからも頑張ってください! (2019年10月16日 23時) (レス) id: da18fbc248 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蔚 | 作成日時:2019年9月9日 22時