1話 ページ2
とある豪華な屋敷の部屋から男の怒号が聞こえる。
｢何故お前は兄のように出来ないんだ！｣
｢この穀潰しが！｣
男は怒号を浴びせながら10もいかないような少女を殴る。
｢ごめんなさい！お兄ちゃんみたいに出来るように頑張るから！！ごめんなさい！！！｣
｢お父様許して！！！｣
その少女は必死に許しを得ようとごめんなさいと繰り返している。母親であろう女はそれを目の前にしながらもさもいつも通りの日常だというように過ごしている。
やがて男は殴るのに飽きたのか手を止め、少女の綺麗な金色の髪を乱暴に掴み、引きずりながら豪華な屋敷には似合わない頑丈な扉の前で立ち止まる。
｢しばらくここにいて反省をしろ！｣
男はそう言うと少女をその頑丈な扉のある窓も無い暗い部屋に投げ込む。
｢お父様！！ごめんなさい！！出して！！暗いよ！！！｣
頑丈な開かない扉を小さな手で叩きながら少女は叫ぶ。
少女の悲痛な叫びは聞き入れられず、逆に扉を叩かれうるさいと吐き捨てられた。
｢やだ...お父様...出して...暗いの怖いよ...｣
扉をドンドンと叩いていた小さな手はやがて止まり、少女の身体は扉を背にズルズルとずり下がっていった。
その時だった
扉がギィと軋むような音を立て、開いた。
こっそりとこちらを除くように出てきた顔は少女と似た整った顔付きの少年だ。
｢お兄ちゃん...？｣
少年はシーッと口元に人差し指をやり声を出すのを優しく咎める。
｢静かにせんとアイツらに見つかってしまうで。｣
コソコソと小さな声でお兄ちゃんと呼ばれた少年は喋り、少女に向かって手招きをする。
｢A、こんな所からはよ出るで。｣
｢なんかあったら兄ちゃんが守ったるから、おいで。｣
そう声をかけられた少女は空を閉じ込めたような綺麗な瞳から零れる涙を拭き少年に駆けよった。
｢ごめんな、いつも辛い思いさせて。｣
｢いつかこんな所から一緒に出ていこうな。｣
｢そん時も兄ちゃんが守ったる。せやからA｣
｢ ｣
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毎日たこ焼き - 夢主ちゃん嫁にほしい…めちゃくちゃ可愛い…ｳﾞｯ (2021年9月11日 16時) (
レス) id: d89fb8bcc6 (このIDを非表示/違反報告)
宇タ(プロフ) - 12話のぺ神さんが何を言ったのか、想像できちゃったなぁ、 (2021年9月9日 17時) (レス) id: 03f7136296 (このIDを非表示/違反報告)
べたあま - 生卵の薄皮さん» いやぁ、改めて思いました生卵の薄皮さんは、やっぱり神だと言うことを！ (2020年8月21日 12時) (レス) id: dd7f2196ba (このIDを非表示/違反報告)
生卵の薄皮(プロフ) - べたあまさん» いいえ！見てくれるだけでありがたいので！！！ (2020年8月20日 22時) (レス) id: 0a7465c7fe (このIDを非表示/違反報告)
べたあま - 生卵の薄皮さん» すいませんんんんん！更新したのに見れなくてぇぇぇぇぇぇ！！これから毎日確認しますぅぅぅぅぅ！！！！！！！！！！ (2020年8月18日 13時) (レス) id: dd7f2196ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生卵の薄皮 | 作成日時：2020年5月3日 0時
