3.死のゲーム「ナイトメア」 ページ3
キヨside
箱の中身は……黒いゲーム機だった。
わかりやすく言うと、PSPのちょっと小さい感じの大きさ。これはもしかしてあの噂の……?
でもおかしいことに電源ボタンとか充電器とかがない。少しゲーム機を見るがそれらしきものは全くない。
「これ、どうやってつけるんだ?」
思わず独り言を呟いてしまう。
「このゲームは特別なものでできているので、電源はいりませんよ」
「えっ!?」
この部屋には俺以外誰もいないはずなのに、誰かの声が聞こえる。少し辺りを見渡すが、それらしき人はいない。
「ふふっ、探しても無駄ですよ?」
なっ!?行動までわかんのかよ!?
「お前はなんなんだ、あとこのゲームは一体……」
「私はゲームマスター、このゲーム機[ナイトメア]の最高管理者です」
紳士的、でも少し不気味な声でそう名乗った。
ナイトメア……それがこのゲームの名前か。
ゲーム画面を見ると、さっきまで真っ黒だった画面に、今は赤文字でナイトメアと表示されていた。
「お前の目的はなんだ?」
「簡単です、このゲームに参加してください」
こんなに噂でヤバいと言われているんだ。参加したくない。
「いやだ……と言ったら?」
「あなたの大切な人を全員殺します」
「は……?」
「信じないのであれば、1人殺しましょうか?」
「ちょ!?待って!!」
家族、友達……そんな、試せるわけないよ……。
「では、参加をお待ちおりますよ」
それ以降声は聞こえなかった。
俺が参加しないと、大切な人が……。
俺は……。
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作者名:カナリア | 作成日時:2018年1月7日 9時