苦い ★ ページ23
一瞬だったような気も、何日も経ったような気もする。とにかく奇妙で、吐きたくなるくらい気持ちの悪い時間だった。
最初に突き刺したのは、手の中にある
戦闘員の一人だったあの人は、なにかと壁を作る私に何度も話しかけてくるような、気のいい人だった。
次に刺したのは、私を見て痩せすぎだと少し怒りながら甘いお菓子を沢山くれた女。
ナースだった彼女がくれた、どこに隠し持っていたのか不思議に思うくらい大量のお菓子は全部、とっても可愛くて美味しかった。
最後に刺したのは、不愛想だけどいつも私を気にかけてくれた若い男。
大工だった彼は、いつもしかめっ面で、でかい図体をしてるから威圧感が凄かった。でも、街に降りた帰りに何も言わずぬいぐるみを渡してくるような不器用な優しさを持っていた。
私は、彼らに刃を向けた。
彼らも、私に刃を、毒を、銃口を向けた。
カランと短剣を落とした私の手は、真っ赤に染まっていた。
声も、涙も出なかった。震えるほどの安堵と息が止まる位の喪失感で、頭がぐちゃぐちゃで、
みんなが私と彼らを見つけた後、私は船室の一部屋に軟禁された。
やっと正気に戻った時、私は病室にいた。
部屋を照らすのは、温かい太陽光ではなく、無機質な蛍光灯の明かりだった。
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花南(プロフ) - コリーさん» うわぁ、コメントありがとうございます、とっても嬉しいです！！ 更新、頑張ります(｀_´)ゞ (2020年6月11日 21時) (
レス) id: ce7cd0fe35 (このIDを非表示/違反報告)
コリー - 気になる〜〜〜 とっても面白いです！更新楽しみに待ってます！！ (2020年6月11日 16時) (レス) id: 40d23dab50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花南 | 作成日時：2020年3月8日 6時
