デリカシーのない増田先輩への片想いがしんどい件 (ページ8)

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第三話おだて上手な増田さん③ ページ8

ウソでしょ何これ何かの罰ゲーム？！

増田さんの前で似合わないワンピース試着した姿見せるとか…

恥ずかしくて死ぬじゃん…どーしよう(泣)

パニックになりながらもモソモソと着ていた服を脱いでワンピースを被り、袖を通す。

……わぁ。

試着室内の鏡を見れば、自分じゃないみたいな自分が映っていて、思わず見蕩れた。

わぁぁぁ、すごい。女の子っぽーい…///

思ったよりイケてる…かも？

「…おーい。着れた？どうよ？」

はっ…増田さんが居るの忘れてた！

え、どうしよ。これ見せる？見せない？

『………………』

「おーいってばー。待ってんだけどー。見せないで元の服に着替えてたらぶっ飛ばすぞ？」

『ぶ、ぶっ飛ばすって…』

中学生か！

えー！どうしようどうしようどうし…

「もう開けるぞ。」

『きゃぁぁぁあ！！』

シャッ…といきなりカーテンが開けられ、思わず悲鳴を上げてしまった。

「おわっ、ビックリしたぁ！変な声出すなよ！」

『だって！試着室のカーテンいきなり開けられたら誰でも悲鳴上げますよ！』

「…って、おお！良いじゃん！」

『…………//////』

増田さんがワンピースを身にまとった私を上から下まで見流して、目をギラッとさせた。

「可愛いじゃーん！」

『ワンピースが…ですよね。ありがとうございます。』

「ふは、本っ当ひねくれてんなー！」

クスクス笑いながら私を見る増田さんの表情がいつになく優しい…

気がするのは、きっと気の所為…

「でもほんと、似合ってるよ！」

『…っ……//////』

気の所為だって…似合ってる、なんてお世辞だって。

いくら言い聞かせても、そんなことストレートに言われたらさ。

増田さんのことが好きな私は、どうしたって嬉しくなっちゃうんだよ…

『………これ…買います…///』

「ふふ、うんうん！買った方が良いよﾘ｀▽´ﾉﾘ！」

絶対、絶対、テキトーな社交辞令。

舞い上がっちゃダメだ。

分かってるけど、でも今日だけは。

今日くらいは…勘違いしたままでも良いですか…？